2016年4月7日木曜日

小学生のフィリピン移住


2013年4月7日。日本人である私、フィリピン人である家内、そして日比混血の息子は、ネグロス島シライの地に降り立ちました。3年というのは、長いような短いような微妙な年月。でも経験の密度から考えると、日本にいた頃の10倍ぐらい濃い時間が流れました。特に小学校1年生を終えた直後に、フィリピンに来た息子にとっては、ずいぶん変化が大きかったことでしょう。

実は、息子は日本で1度転校してます。移住前年の2012年の4月に大阪府茨木市内の公立小学校に入学し、たった3か月目の7月に私の転勤で福岡へ。息子の性格によるものなのか、担任の先生やクラスメートに恵まれたのか、少なくとも見たところは、落ち込んだり不登校になったりすることもありませんでした。

フィリピンでは、移住した4月は夏休みが始まったばかりの時期。2か月後の6月が新学期でした。家内にとっては生まれ故郷のシライ市。移住前から目星を付けていた私立の小学校へ入学手続きをすることに。ここで問題になったのは、予想通り言語でした。校内で使う英語は、家内の「英語絵本読み聞かせ」などのお陰で、現地の同年代の子供たちと遜色のないレベルだったものの、公用語のフィリピノ語(いわゆるタガログ語)と地元方言のイロンゴ語は、素養がゼロ。入学前の簡単なペーパーテストに歯が立たず、号泣状態。

校長先生のアドバイスもあって、いきなり2年生ではなく、1年生からやり直しとなりました。日本では優等生でプライドの高い息子。かなり抵抗しましたが、結局2013年の6月から、再度ピカピカの1年生。

当初はどうなるかと心配したものの、フィリピンの言語以外は1年先行しているのが効いたらしく、最初のテストから、全教科の平均得点が90%以上の「銀賞」をもらってきました。以来銀賞は一度も途切れず、英語や理科では科目毎の学年最高点を取ったり、平均得点95%以上の「金賞」も時々受賞。

田舎街の小学校のことなので、過度な期待はしていませんが、それでも成績が悪くて心配するよりずっといい。当然ながら英語の読解力とリスニングは、とうの昔に追い抜かれて、今ではハリーポッターの原書を寝る前に読んでいる息子。たまに遊びに来る学校の友達とは、すごい早口の英語で喋ってます。

さてこうなると日本語も...と思うのは親の欲目か? 放置しておくと家庭での日常会話以上のレベルにはならない。いろいろ考えて今年の夏休みは、日本語の小説を与えてみました。私が最近読んだ「精霊の守り人」シリーズ。もともと日本語の本も嫌いではなく、ファンタジーやSFのテレビドラマや映画が好きなので、この選択は成功だったようです。

1週間ほどで最初の1冊を読んでしまい、今は2冊目の「闇の守り人」。結構面白がって読み進めていて、この調子だと6月までにはシリーズ読破するかも知れません。私がまだ最後まで購入してないので、また誰かにお願いして、日本から持ってきていただかないといけませんね。



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