2022年8月22日月曜日

玉ねぎが無い、砂糖も無い


白玉ねぎと紫玉ねぎ 出典:CNN Philippines


ネグロス特産のモスコバド糖 出典:ウィッキペディア

 ここ最近、テレビのニュースを賑わせているのが、フィリピン国内での玉ねぎと砂糖の価格高騰。なぜかこの二つの品目が品不足。

ここ1ヶ月近くは、メイドのライラおばさんがバっくれちゃったので、自分で買い物に行くんですが、突如として公設市場から白玉ねぎが消えてしまいました。本当に全然無くなったので、今のところ一回り小さな、紫の玉ねぎを使ってます。

ネグロス島では一般に玉ねぎと言うと、この紫玉ねぎを指します。日本でお馴染みの方は、わざわざ白玉ねぎ(Puti nga bombay)と呼んで、やや高級品の扱い。私が家内と結婚した25年ほど前には、市場に行っても紫しかなかった覚えがあるんですが、最近は、どちらも普通に売ってますね。

さて供給不足の原因が、テレビを見ても新聞の記事を読んでもイマイチよく分からない。天候不順による不作かと思うけれど、他の農作物には影響が出たという話は聞かないし、本気なのかポーズだけなのか、政府も調査中なんだとか。どこかの中間業者が、価格高騰狙いの大量買い占めでもやってるんでしょうか?

玉ねぎより少し前に、供給不足となったのが砂糖。コカコーラなどの大量の砂糖を必要とする清涼飲料水業界では、すでに生産に支障を来たしてるレベル。本来は砂糖輸出国のフィリピンが、緊急で輸入すると騒ぎ出して、マルコス大統領に拒否されるというドタバタ劇まで報じられる始末。

何を隠そう、フィリピン最大の砂糖の生産地である、私の住むネグロス島。四国よりちょっと小さい島の、平坦な土地の大部分がサトウキビ畑。別にすごい不作に見舞われたようなことはないんですけどね。白玉ねぎと違って、近所のスーパーにも普通に砂糖は売ってるし。

仮にこの騒動が、価格操作を狙った意図的なものだったとしても、なぜ玉ねぎと砂糖なんでしょう?最初にも書いた通り、玉ねぎの場合は代替品はあるし、少なくとも一般家庭では、無ければ無いでなんとかなる代物。

フィリピンの代表的な家庭料理である、アドボやチョプスイで玉ねぎは使いますが、無かったら調理ができない、というわけでもない。最新の情報では1キロ当たり400ペソ(約1,000円)になってるそうで、それでは誰も買わないだけでしょう。

砂糖はもうちょっと必需品に近くて、特にコーヒー・アイスティーは、砂糖たくさんの甘ったるいのが好きな人が多いフィリピン。それでも嗜好品の類なので、我慢できないこともない。これが米や塩だったら事態は深刻ですけどね。

ということで、しばらくの間は我が家の料理は、紫玉ねぎを使うしかなさそうです。これって小さいので、同じ量だと皮むきの手間が多く、爪の先が紫に染まってなかなか落ちないという難点はあります。また、白玉ねぎの高騰に引っ張られて、やや値上がりもしてる。

原因は何であれ、早く元通りになってほしいものです。


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