2022年1月13日木曜日

一時帰国のはずが逆永住

 とうとう足掛け3年目に突入してしまったコロナ禍。100年前のスペイン風邪が1918年から1920年までの約3年間、全世界で猛威を振るったそうなので、終息するまでは今年(2022年)いっぱいは、かかるのかも知れません。

それにしても3年は長い。

フィリピンが事実上の国境封鎖に近い状況になってからでも、すでに2年近く。日本からフィリピンにやって来る旅行者や学生を対象にしたビジネスは、オンラインでサービスが提供できるような一部の業種を除いて、ほぼ全面撤退。

私の住むネグロス島シライ市内で、自宅から徒歩10分程度の場所で営業していた、日本人向けの英語学校は、一昨年の3月に閉鎖。若き経営者は、半年ぐらいで戻れると信じて一時帰国されましたが、ご存知の通り未だ目処すら立たない状況。

英語学校に限らず、観光に依存していた日本人経営の宿泊施設や飲食店も、次々と店を閉めました。地元資本の大型ショッピングモールですらシャッター街になっているのですから、それも仕方のないことでしょう。

半年か1年ぐらいなら、蓄えを切り崩したり、一時的な仕事で食いつなげても、2年3年となったら、フィリピンのことは諦めて、日本で腰を据えざるを得ない人も出て来るでしょう。特に小さなお子さんがいる場合は、つらい選択を迫られていると推測。

日本で働くのが向いてない、国外に出て自由に生きたいと思ったからこそのフィリピン移住。私が今ネグロスに居を構えているのもそれが理由なので、当初の夢に反して日本に逆永住する無念さは、察するに余りある。

そして残念なことになったのは、ビジネスだけではありません。海を隔てて、フィリピン〜日本で愛を育んできたカップルにも、コロナ禍は大きな壁。

もう一緒に暮らしているならば、生活に不自由はあっても何とかなるんでしょうが、観光あるいは短期のビザで、どちらかの国にいるような場合、一時帰国のつもりだったのが、そのまま1年以上も会えないケースが頻発。

つい最近知ってショックだったのが、ネグロス島で出会い、一時は同棲までしていた日比カップルが破局を迎えていたこと。やはりビザの問題で一旦戻るしかなくなり、その後の再入国できず。先の見えない状況に、精神的に耐えきれなくなって、遂にお別れとなったそうです。我が家にも何度か来たことのある若者たちだったので、本当につらい。

私も家内と一緒になった時は、日本で暮らそうと申請したビザが発給され、家内の来日まで約4ヶ月。期限が不明で、いつになるか分からない再会を待つ気持ちは想像できます。それでも、その時の相手は所詮お役所だし、どうしても会いたければ、多少の費用はかかっても飛行機に乗って会いに行けました。実際、6月申請〜10月来日の間に、盆休みを利用して2回目の新婚旅行をしましたから。

ということで、日本でもフィリピンでも、多くの人々の運命を狂わせてしまったコロナ禍。フィリピンでは1日の新規感染者数が過去最高に迫る勢いの、オミクロン株によるリバウンドの真っ最中。

1年前の今頃に比べれば、ワクチン接種は進んでるし、発症後に有効な治療薬も、間もなく利用可能。明るい兆しを信じて、今しばらく耐えるしかなさそうです。


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