2019年7月1日月曜日

フィリピンの鶴光師匠

先日、大枚叩いて購入したスチース瓦。フィリピンでは日本と違って、粘土を焼いて作る瓦はあまり多くないようで、新築の、そこそこお金の掛かった住宅では、鋼板をプレスしたスチール瓦を用いるのが主流。費用を安く上げたい人なら、トタンも選択肢に。

トタン屋根と言っても、バラックみたいな安普請とは限りません。比較的しっかりした作りの家で、屋根はトタン。雨樋も付いていて、見栄えは悪くないものもあります。

フィリピンのスチール瓦市場で、国内最大手のメーカー・サプライヤーの一つが、今回我が家の屋根葺きを依頼した「カラー・スティール(Color Steel)」。全土に販売網を持っていて、営業力もある。こっちから言わなくても、目敏く工事中の現場を見つけて来るぐらいですから。

さて今日は、カラー・スティールの広告塔役に起用されているタレントさんのお話。フィリピンでは、顔を知らない人はいないと思われるほどの、キム・アティエンサ
Kim Atienza。クーヤ・キム(キム兄貴)の愛称で、ゴールデンタイムのお天気キャスターとして有名です。


出典:Color Steel

1967年(昭和42年)生まれの52歳で、私より5つ下のほぼ同世代。元々はマニラ首都圏で、12年間も市会議員だった政治家。1990年代に朝のニュース番組のアンカーに抜擢され、芸能界入り。今ではカーボーイハットがトレードマークの売れっ子タレント。カラースティールの広告以外にも、あちこちで顔写真を見かけます。


ブログでわざわざ紹介した理由は、このキム兄貴、日本の噺家、笑福亭鶴光(つるこう)師匠の若い頃にそっくりなんですよ。冗談じゃなく、血縁があるんじゃないかと言うぐらい。気付いているのは、多分私だけではないでしょう。

鶴光師匠の名前は、1970〜80年代に学生時代を過ごした男性なら、聞き覚えがあると思います。本業の落語ではなく、深夜ラジオ番組の「オールナイト・ニッポン」、毎日放送の「ヤングタウン」などのパーソナリティとして。


オールナイト・ニッポン出演当時の
鶴光師匠
出典:女性自身

人気だったのは「エロカマキリ」とニックネームが付くほどの、徹底した下ネタ、エロネタ。特に若い女性ゲストが来たりすると、今だったら完全にセクハラでアウトな話題ばかり。下品と言えば下品この上ない芸風でしたが、ポルノがネットに氾濫している現在とは違い、エロティックな情報源が少ない時代。リビドーに悶々とする男子中高生に持てはやされたというわけです。

ただ、落語に対しては真摯に向き合っておられるようで、鶴光師匠の中では、ラジオ向けの話芸と落語は完全に分離。高座で艶笑噺はせず、71歳になった今も現役。

とまぁ、私にすれば、昔お世話になったオっちゃんと、日本を遠く離れたフィリピンの地で、思いがけない再会を果たしたような気分。試しに、我が家のメイドのライラおばさんに、鶴光師匠の写真を見せて「誰だか知ってる?」て訊いたら、「キム!」と即答。やっぱり...。(笑)

キム兄貴と鶴光師匠のような有名人に限らず、たまにフィリピンではこういうことがあるんですよね。道ですれ違った人が、小学校2年生の担任の先生によく似てるとか、バーの女の子が、以前の職場で憧れだった後輩社員に瓜二つだったとか...。


6/24〜7/1の出費

カラースティール(屋根材料/工賃)支払い:62,500ペソ
腐敗槽(運送費込み):7,700ペソ
屋根下地用鋼材、その他:6,945ペソ
散布用防虫剤(シロアリ)、その他:492ペソ
土砂、コンクリートブロック:11,850ペソ
セメント:4,950ペソ
ナイロン糸:100ペソ
大工さん給料:14,100ペソ
新規水道敷設費用(シライ市役所):3,440ペソ

計:112,077ペソ

本日までの合計:780,447ペソ


2019年6月29日土曜日

腐敗槽とスチール瓦

今日のタイトル。スチール瓦はともかく、「腐敗槽」(ふはいそう)って、日本ではあまり耳慣れない言葉だと思います。英語ではセプティック・タンク(Septic Tank 以下 ST と表記)で、ここフィリピンでもそのままの言葉を使用。

ちょっとややこしいのは、日本でお馴染みの「浄化槽」の英訳も、同じくST。実は私も、今の今まで、フィリピンで言うSTは、日本の浄化槽と同じものだと思ってました。

ところが浄化槽って日本独自で、フィリピンを含む東南アジアやアメリカで使われているSTとは、違うものだったんですね。

浄化槽も腐敗槽も、トイレから出される屎尿をその発生場所、つまり各家庭で簡易的に処理するものという点では同じ。一旦、大きなタンクに貯めて汚物を沈殿させ、水分だけを下水に流すという原理。

ただし、腐敗槽が内部に2室なのに比べて、浄化槽は4〜5室あって、より複雑な手順で汚水を浄化する構造なんだそうです。これだけの記述では少々説明を端折り過ぎてるかも知れませんので、詳しく知りたい方は、冒頭に貼ったウィッキペディアのリンクでご確認ください。

前置きが長くなりましたが、今日(6月29日)土曜日、州都バコロドまで足を伸ばし、この腐敗槽を購入したというお話。

5年前に母屋を建てた時には、腐敗槽は大工さんの手作り。2メートルも縦穴を掘って、周囲をモルタルで固めた四角い空間。それに関して投稿(フィリピン水道事情)した当時は、「浄化槽」って書いてました。


たぶん以前から腐敗槽は売ってたんでしょうけど、やっぱり高くて、特に施主からの要望がなければ、大工さんが作るのが当たり前だったのか。炎天下、ものすごい重労働をやってましたね。

今回も3箇所の大手建材店を回り、どこにも在庫がなかったので、前回同様、大工さんにご苦労を願うかと諦めかけてました。そう言えば、もう一軒の建材屋さんがあったなと家内が思い出し、ダメ元で行ってみた先がビンゴ。

店先に雨晒しになっていた、樹脂製の黒いタンク。ほぉ〜、こういう形状なのか。サイズは直径が1メートル、高さ1.5メートルぐらい。容量1,000リットルなので、満タンになったら重さが1トン。すげぇ。お値段は家内の値引き交渉もあって、ラストプライスが7,000ペソ。(約15,000円)さすがに自家用車には積めない大きさなので、さらに700ペソ追加で配達してもらうことに。


そして今日のお買い物は、この腐敗槽だけではなく、スチール瓦が本命。

母屋の屋根修理で何度も家に来ている、カラースティールの営業担当、フィリップ君。先日、ようやく鉄骨で組んだ屋根下地の計測を済ませて、やっと見積もりの段になって「リブタイプにしますか? それともタイルタイプ?」と、サンプルも何もなしの携帯テキストでの質問が。

こういうのは現物を見ずに発注したら、後でとんでもないことになりかねません。価格差も分からないし。なので、イマイチ頼りないフィリップ君の対応を待つのではなく、事務所に家内と二人で乗り込んだという次第。



上段がタイルタイプ
下2段がリブタイプ

途中でいろいろありましたが、最終的は「リブタイプ」で発注。材料代と工賃の半額を現金で支払いました。これが62,500ペソ。(約13万円)つまり全部で26万円となります。

ネグロスにしては、かなりの高額ではありますが、年中雨の多い、それも土砂降り率が高い熱帯地方。下手に屋根をケチると、結局後でもっとお金も手間もかかります。考え方によっては、100平米を超える広さの家の屋根が26万円なら、安いのかも知れません。

ということで、今日は朝10時から夕方3時過ぎまで、建材店巡りの半日となりました。


2019年6月27日木曜日

苛立つ雨季


出典:ABS・CBN

例年より長くて暑い乾季が、未練たっぷりに居座っていたフィリピン・ネグロス島。今週の月曜日から、遂に本格的な雨季の到来となったようです。

季節の変わり方は例年通りで、グラデーションのように徐々に、ではなく、突然ブチっとスイッチが切り替わる感じ。派手な土砂降りの後、瘧(おこり)か、憑き物が落ちたように、空気がすーっと涼しくなりました。

じっとしてるだけで滲んできた汗も止まり、額に二つも出来ていたニキビが数日で完治。就寝時にはエアコンどころか、扇風機付けっ放しでも寝冷えしそうなぐらい。相変わらず気候変化が極端なフィリピンです。

テレビニュースによると、マニラ首都圏では熱帯低気圧の影響で、水不足なのに(断水 マラテ地区で深刻化)街は洪水と、まったく異常と言う他ない状況なんだとか。ただ、一時的な降雨ではなく、モンスーン(季節風)がもたらす雨季になったので、現在、史上最低レベルまで下がっているマニラ近郊貯水池の水位も、今後戻るだろうとの報道もあります。

元々、水不足の心配があまりなかったネグロス島。過ごしやすくなったのはいいけれど、裏庭のゲストハウス工事現場を抱える施主としては、喜んでばかりもいられません。

順調ならば、今頃は、スチール瓦で屋根が葺き終わり、少々の雨なら問題なく内装作業にかかれたはず。ところが頼みの「カラー・スティール」代理店。営業さんのフットワークがイマイチで、要所要所で数日づつの遅れ。測量が済んで、見積もりを持ってくるのが今日(6月27日)になってしまった。

ここから発注をかけても、材料納入まで、最短で10日かかってしまうとのことなので、屋根が完成するのは、7月の半ば以降。こういう所がフィリピンですね。それでも今回の工事は、全体で見れば致命的なチョンボもないし、フィリピンにしては上出来と言うべきか?

工事以外にも、何かとやることが多かった今週前半。まずは月曜日の朝から出かけたのが、エミッションテスト。日本的に言えば、一種の車検制度。ただ、日本のように車全体の整備ではなく、排気ガスを計測して、このまま乗り続けて良いかどうか、合否判定をするだけ。作業そのものは10分か15分で済みます。

ところが、2年前まではシライ市内にあった、エミッションテストの検査場。これが突然閉鎖され、隣街のタリサイでも去年限り。今年は州都のバコロドまで行く羽目に。人も車も多いバコロドであっても、施設は貧弱なので、一箇所で一日に処理できるのが、せいぜい40〜50台程度。


バコロドとタリサイの市境付近にある
エミッションテスト・センター

市内に検査場が何軒あるのかは分かりませんが、自宅から一番近い、朝8時にオープンの場所で、7時過ぎにはすでに整理券番号が24。周囲には商業施設が何にもない状況で、時折の土砂降りの中、4時間も待つことになってしまいました。毎度のことながら、管轄のフィリピン陸運局(略称 LTO)のサービスの質の悪さ。ドゥテルテ大統領から、フィリピンの役所で最悪と名指しされるのも、よ〜く分かります。

やっとの思いで取得した、エミッションテストの合格証明。次はこれを自動車保険の窓口に持って行って、保険の更新...となるはずが、毎年同じ手続きをしている場所で「ここでは受け付けられない」の一点張り。まったくラチが開きません。面倒なので、家内の時間が取れる時に出直すことにしました。

翌日以降も、現場の巡回中に足場の角材で頭ぶっつけて怪我するわ、反対側隣家の新築工事中の大工とは、我が家のガレージ脇に放置されて、邪魔で仕方ない土砂の撤去を巡って喧嘩になるわ。何だか、雨季になった途端、苛立つ事ばかり起こります。

ということで、昨日はセラピストの出張マッサージで、ボディマッサージの1時間コース。日本への一時帰国以来、放置していた「フィリピン美女図鑑」の新作も再着手。やっと涼しくなったので、この週末にかけては、心穏やかに過ごしたいと思います。


2019年6月25日火曜日

屋根と床

着工以来、もうすぐ丸3ヶ月が経とうという、裏庭のゲストハウス新築工事。私たちの一時帰国やイースター休暇、選挙に伴う休業などがあって、実質的には2ヶ月半ぐらいながら、鉄骨による屋根の下地と、床の嵩上げがほぼ完了し、外観シルエットと屋内の佇まいが、素人目にも完成形を容易にイメージできるまでになりました。

屋根の形状って、一番分かりやすい「家」のアイコン要素なんですよね。壁と柱だけだと、やっぱりただの箱にしか見えません。土台の四角の上に三角が乗った途端、お馴染みの形になるから不思議なものです。

特にこの家の場合、玄関と勝手口の扉に、足元まである大きな窓が2箇所づつの合計4箇所から出入りができる間取り。さらに日本式に湯船と洗い場を設けた、離れの浴室がある関係で、軒をやや深めに1.5メートル取って、雨天でもあまり濡れずに家の周囲を歩けるようにしてます。なので、全体サイズの割には屋根が立派に見えて、ことさら「家」のシルエットを強調した感じ。



写真左、バンブーハウスの奥が浴室

さらに工事の「進んだ感」を醸し出すのは、嵩上げされた床。もちろんタイル仕上げどころか、コンクリート打ちもまだの、土砂を盛っただけの状態。それでも、視線の位置が、完成した時のレベルに達して、中から見る間取りや、窓からの眺めが変わると、ずいぶん雰囲気が出てきます。



大雨が多く、時にはくるぶしぐらいまで簡単に冠水してしまう土地柄。更地から床面までは、30センチから、場所によっては50センチ以上も。嵩上げ前は、ちょうど日本の木造家屋の床下に立っているような感じで、窓や扉が妙に上の方にあって、穴倉の底にいるみたいでした。


ちなみに、嵩上げに使う土砂は、柱のコンクート打ちに使うものや、壁塗りモルタル用の砂とは別。軽石混じりの、こちらでは「ボルカニック」と呼んでいる代物。Volcanic のことだろうと思うので、火山土、とでも訳すんでしょうか。



日本と同様に、全土が火山で形成されたような島国のフィリピン。ここネグロスに至っては、島の中央にあるカンラオン山が、時折水蒸気を上げる活火山。どこからでも採取できる火山土は、一番安い建設用の土砂だと思われます。

ここまで来ると、そろそろ考え始めるのは、仕上げ材料と建具。アルミフレームの窓と網戸は、前回と同じシライ市内のお店。タイルと塗料もだいたいの目安は付けてあります。

それもこれも、スチース瓦が屋根に乗って、雨を凌げるようにならないと、前に進めません。昨日(6月24日)月曜日に、スチール瓦のインストーラーが鉄骨を計測に来るはずが、すっぽかしてくれました。

どうやら、この6月末から7月初めにかけて辺りが、全体作業の収束に向けて、最後の山場になりそうです。


6/17〜6/23の出費

屋根下地用鋼材、その他:40,815ペソ
土砂:4,450ペソ
大工さん給料:17,300ペソ
屋根下地組み立て費用:5,500ペソ
配線作業費用:3,000ペソ

計:71,065ペソ

本日までの合計:668,370ペソ


2019年6月23日日曜日

やっと終わった屋根修理

かれこれ1ヶ月半も前の5月初旬に、今住んでいる家で雨漏りが。(雨だ、雷雨だ、雨漏りだ〜)居室ではなく、元々は屋根がなく全開放だった2階ベランダに後付けで設置した、広さが30畳分ぐらいはあろうかという大屋根。ベランダ床の防水工事が全然ダメで、階下への漏水が甚だしく、止むを得ない措置でした。

後ろ向きな理由でも、屋根が付くことで、雨だけでなく日差しを遮ってくれるので、椅子とテーブルを並べれば、風通しのいいセカンド・リビングになるし、ダンベルを置いてプライベートジムっぽくして、連日、筋トレに励んだり。まぁ、結果オーライという感じ。

そんな経緯で、4年ぐらいは機嫌良くベランダを活用していたところでの雨漏り。新設した屋根の不備ではなく、最初からあった屋根に付属する雨樋が腐食したことが原因。ちょっと穴を塞げばいいかと、移住以来、何かと我が家の面倒を見てくれている、大工のアントニオに修理を頼んで、もう大丈夫かと思ったら、次の夕立で漏りがひどくなってしまった。

時期を計ったかのように、裏庭でのゲストハウス新築工事の噂を聞きつけてやってきた、スチール瓦のセールスマン。新築の屋根に先立って、トライアルを兼ねて雨樋の交換を発注することに。見積もりを頼んだところで、日本への一時帰国となり、ベランダ該当箇所にでっかいポリバケツを応急処置代わりにして、一旦ペンディング。

幸いにも乾季だったので、留守中に事態が悪化することもなかった。既に提出済みだった見積もり内容に応じて、5月の終わりには材料を発注。これが10日も要してしまいました。材料が届き、半額の前払いしてから待たされること、さらに1週間近く。このところの建築ラッシュで、職人さんがなかなか時間が取れないとのこと。

その間に季節は進み、余裕で乾季中に終わらせるはずが、気が付いたら既にフィリピンは雨季。例年に比べると雨量が少なく、1日一回ザッと降る程度なので、ポリバケツで何とか凌いでは来ました。

さんざん待たされた挙句、やっと3人の職人さんが来てくれたのが、一昨日(6月21日)の金曜日。もうこの業者に新築の屋根は任せないと、やや腹立ち気味ながら、セールスはイマイチでも職人さんはなかなか頼りになる。作業自体の手際もさることながら、新築工事中の大工さんと自発的に話をして、足場作りの手助けを頼んだり、不足していた材料を融通してもらったり。



確認のために途中まで登った家内
足が震えてここでギブアップ

コミュニケーション能力があるって、共同作業ではとても大事なんですよね。5年前の自宅新築時は、屋根職人がこの点まったく無能。他の大工さんとの間だけでなく、施主である私や家内とも一切喋らず、いつの間にか帰ってしまう始末。その上新しい屋根は、その後の夕立でいきなり盛大に雨漏り。セールスを呼びつけて、別の職人に無料で補修をさせるという騒ぎになりました。

それがちょっとしたトラウマになっていたので、やや神経質になっていた私。今回は、安心して仕事を任せられました。修理完了後も、水を流しての確認作業をしてくれたし。

ところで、交換した古い雨樋を見ると、穴が開いているどころではなく、錆付いてほとんど崩壊状態。これではダダ漏りになるのも仕方ない。築5年でこうなっちゃうんですねぇ。


ということで、ずっと心に引っかかっていた心配事が、ようやく解消。ゲストハウスの屋根葺きも、引き続き同じ業者に任せることにして、材料発注に向けての計測の日取りも決まりました。(フィリピンでは図面通りに行かないことが多いので、屋根でも建具でも、現場で出来た箇所を計測するのが鉄則)

それにしても、いつ降っても大丈夫だとなった途端、垂れ込めていた雨雲は消えてしまい、またもや真夏さながらの日差しと青空が戻ってくるのは、何とも皮肉なことですね。



2019年6月20日木曜日

定期預金解約で3時間


日本にいる頃から、フィリピンへの送金でお世話になっている、この国の銀行最大手の一つ、通称メトロバンクことメトロポリタン銀行。今住んでいる宅地購入時も、大阪の同行支店から義母の口座に数百万円を入金。

以前にも当ブログに投稿したように、この銀行には、私が30年近くに渡って貯めたお金に加えて、早期退職で得た虎の子の退職金を、ほぼ全額預けております。移住直前、数千万円単位で家内の口座に送金した時、田舎街のシライ唯一のメトロバンク行員に、格好のゴシップネタを提供してしまったらしい。

ちなみにフィリピン全体を見ても、国民の貯蓄率、というより銀行口座所有率は決して高くありません。ここ最近の好景気で、その比率が上がったと言っても、やっと3割程度。(フィリピン、貯めない国に貯蓄の芽)この数字はマニラやセブの大都市も含めた数字なので、ここネグロス島では、せぜい10パーセント前後ぐらいしょう。

ならば、フィリピン経済を支えている、海外出稼ぎ労働者からの送金はどうしているか不思議に思われるかも知れませんが、口座がなくても、携帯電話と公的機関発行の写真付きIDがあれば、受け取りが可能。どんな片田舎にでもあるPawnshop(質屋)は、本来の質屋ではなく送金業務がメイン。

そんな背景なので、シライで1千万円以上の預金残高を持っていたりすると、銀行では「上得意」扱い。支店長はもちろん、一般の行員さんから、ショットガンを持った警備員のおじさんにまで、顔と名前を覚えられる始末。特に日本人だと尚更です。

銀行で有名人になっても、何も嬉しくありません。顔が売れてしまうと、街中でヘタなことができない。どこかの飲食店でサービスが悪いと怒鳴ったり、誰かと口論にでもなったら、あっと言う間に「金持ちで怒りっぽい日本人」の噂が拡散。場合によっては、営利誘拐のターゲットにされかねない。

前置きが長くなりましたが、本題は、このメトロバンクに定期で預けてある預金の一部を解約して、今建設中のゲストハウス用に、ATMで下ろせる普通口座に移動する件。

定期とは言え、何年とかいう期間ではなく、メトロバンクでは最長でも半年で満期。利率は2パーセントで、最近の日本のことを考えると全然悪くありません。

実は次回の満期が8月初旬なのですが、そろそろ資金が心細くなってきたので、2ヶ月前倒しの解約。それも税金対策で二つに分けたうちの一つ。その全額でもなく、半分はもう一度定期に戻すという内容。

当然ながら途中解約なので、利率が悪くなるのは仕方ないけれど、これだけに、なんと3時間もかかってしまいました。

とは言え、フィリピンのお役所でよくある、長蛇の列に延々と待たされて、という訳ではありません。冷房の効いた行内で、担当者デスク前の椅子で、仕事を午後から早引きして来た家内(共同名義なので、手続きには二人の署名が必須)と二人。その行員さんは、最近入ったばかりの新人らしく、ロングヘアーに大きなメガネの、「成人したアラレちゃん」みたいなお姉さん。

大口預金者相手に笑顔でキーボードを叩きながら、確かに作業をしているのは分かるけど、とにかくやたらいろんな書類が必要な様子。手を動かすスピードは決して遅くないし、日本人から見ても手際よくやってます。プリントアウトした書類を取りに行くのにハイヒールで小走りなんて、久しぶりに見る光景。それでもまったく手続きが終わらない。

厄介だったのは、1時間ぐらい経ってから「定期預金証明書」なるものが必要だと発覚したこと。もう口座開設は6年以上前だし、家内も私も、どこに置いたのか全然覚えていない。

ひょっとして、この銀行の貸金庫に入れたかも?と家内が思い出し、家に帰って金庫の鍵を取ってくることに。これでざっと30分は時間を無駄にしてしまった。

鍵を握りしめて再度メトロバンクのシライ支店。奥の小さな隠し部屋みたいな金庫室に、ドキドキしながら二人で入室。こういうのって日本では、一介のサラリーマンはまず経験できない。支店長代理(この人も女性)の鍵とダブルで解錠して、出てきた金属製の箱には、目的の証明書がありました。良かった〜。

そんなこんなで、やっとすべてが終わったのが、営業時間が少し過ぎた午後5時15分。フィリピンでは極めて珍しいことに、先ほどの支店長代理さんから「お待たせしてしまって、本当に申し訳ありません」との丁寧なお言葉。

腰が痛くなるぐらい座ってたし、しょっちゅうは遠慮したいけど、何がどうなっているのか分からないまま、無意味に待たされるのとは違って、経験値としては悪くなかったですよ。みんな愛想良いし、担当のお姉さんは可愛かったし。(笑)


2019年6月17日月曜日

怪我人続出の工事現場

施主である私たち家族の一時帰国による中断などの除き、着工から2ヶ月が経過した裏庭でのゲストハウス建設。先週は大工さんたちにとって、受難の1週間となりました。

現在、作業に従事してくれているのは、総勢12名。当初、大工のリトをリーダーに5名体制で工事が始まり、1ヶ月後に増員で7名。10日前には屋根下地の鉄骨組み立てにアントニオとそのアシスタント含めてさらに3名。そして週に一回ぐらい、工事の推移に応じて配線関係のサルディとその相棒。

今回問題が起こったのは、コアメンバー7名中の2名の大工さん、ポポンとピータウ。本格的な雨季を目前にして、少しでも早く工事を進めようと参加した二人なのに、相次いで同じように足に負傷。そこから悪い菌が入ったらしく、感染症でダウン。週明け月曜日から休業となってしまいました。

ピータウは無理して火曜日から出てきたけれど、やっぱり病院へ行きますと午後から帰宅。

実は5年前の母屋建設時にも、同様に古釘を踏み抜いた大工さんが、傷を化膿させて一時お休みしたことがあります。それに懲りて、私が日に何度か現場を見回る時には、角材などから飛び出した釘を、見つける度に注意してました。それでもこういう事故が起こっちゃうんですね。

そもそもフィリピンでは、大工さんを始めとする工事作業者全般に、安全意識はあまり高くないようです。日本だったらバイトの学生でも、ヘルメットと肌の露出部を抑えた長袖長ズボンの作業服、そして足をちゃんと覆う靴の着用が常識。それに敢えて逆らうかのように、高所作業でも何でも、ノーヘル・短パン・サンダル履きの3拍子揃ってる。

しかも、労働組合なんて気の利いたものは無いし、保険に入っている大工さんなんて見たことがない。小規模でも建設業者に所属していれば、それなりの保障はあるかも知れないけれど、今回のメンバーは皆さんフリー。

実際、今年オープンした州都バコロドの大型ショッピングモール、アヤラ・セントラル・キャピタルの工事中には、かなり規模の大きな事故があったそうで、大工さん5名が亡くなったんだとか。恐ろしいことです。

さて、我が家の現場で怪我をした二人。取り敢えずは、それぞれに傷病見舞いとして1,000ペソ(2日分の日当)を手渡しました。発熱して近所のクリニックで治療して、幸いなことに今日(6月17日)月曜日には、両名とも元気に現場復帰。施主としては一安心。

ざっと4ヶ月と見積もられた工期。今でおおよそ半分が終わったところ。どうか後半は、無事故で通していただきたい。




雨上がりの現場
だいぶ家らしくなってきた佇まい

ところで経費の方は、鉄骨やら床嵩上げ用の土砂の大量購入が重なり、1週間の出費としては、今工事開始以来の最高額となりました。


錆止め塗装済みだけど
鉄骨を雨晒しにするのは抵抗あるなぁ


裏側では、外壁のモルタル塗り作業


6/10〜6/16の出費

屋根下地用鋼材、その他:42,238ペソ
コンクリートブロック、土砂:16,000ペソ
溶接ロッド:200ペソ
大工さん給料(傷病手当含む):21,300ソ

計:79,738ペソ

本日までの合計:597,305ペソ