2018年4月17日火曜日

至宝 サランラップ

今日は主夫ネタ。
フィリピンに来てからも、愛用してますサランラップ。もちろん、フィリピンでも食品用のラップ(正式名称は、食品用ラップフィルムというそうです)は市販されています。ところが、似て非なると言うか、月とスッポンと言うか、見た目は同じでもまったくの別物。

勤め人の時代、業務出張で世界中出かけて行ったことはあっても、じっくり腰を据えて生活するのは、フィリピンが初めて。なので、他の国のことは分かりませんが、ネットの記事やブログを読む限り、サランラップほど使いやすいラップは、日本以外ではなかなかお目にかかれないらしい。

そこで調べてみました、サランラップ(Saran Wrap)。
まず、サランという名称。素材とか製造の工法から来てるのかと思ったら、アメリカ人女性の名前「サラ Sarah」と「アン Ann」をくっつけただけ。元々、戦場で弾薬を湿気から守るために開発されたラップ。それを米国ダウ・ケミカルの技術者二人が、ピクニックに行った時、レタスを包んで持って行ったことがきっかけで食品包装に転用。商品化に際して、この二人の技術者の妻、サラとアンに因んで命名されました。

そして1960年、当時日本で、ダウ・ケミカルとの合弁企業だった旭ダウから、日本でも発売。合弁解消後は、旭化成ホームプロダクツが改良を行いつつ、現在も食品ラップのトップブランドとして販売されています。もう登録商標自体が商品名として定着するほど。

それにしても、旭化成サランラップの使い心地の良さは別格。スーと引っ張り出して、手首をクイッと捻るだけで、パッときれいに切れる。フィリピンで売ってるラップでは、とてもこんな芸当はできません。スー・クイッ・パッ、どころか、まず全部丸まってしまって、フィルムの端っこを探すところから始めないといけない。やっと見つけた端っこを引っ張っても、絡みつく、途中でちぎれる。最後はハサミを持ち出すことになるのがオチ。イーッとなります。

移住当初は、地元ラップと格闘の毎日。こんなことにストレスを溜めてもつまらないので、いつしか我が家の台所棚には、タッパーウェアが大量に保管。それでも電子レンジを使って、魚の蒸し料理を作ったりする時には、どうしても必要だし、いちいちお皿からタッパーに移し替えるのも手間。

ということで、日本からお客さんが来る時は、それほど大きくない、幅22センチのものをお願いすることに。もちろん一時帰国でもお持ち帰り。タッパーウェアと併用なので、1本あれば半年以上は大丈夫。マニラやセブなら、日本食材のお店に置いてあるんでしょうね。


最近ネット上で、日本の製品や習慣を外国(特に近隣のアジア諸国)と比べて、日本礼讃を叫ぶ記事の多さに食傷気味な私でも、さすがにサランラップに関しては、創意工夫に対する日本人の執念を感じてしまいます。


【追記】
早速、フィリピン在住読者の方々から反響をいただきました。マニラなどでは、サランラップ並みの使いやすいものが入手できるそうです。あるところには、あるんですね。ただし、相当大きな業務用のものらしく、一般庶民からすれば高額商品の部類になりそう。


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