2018年4月26日木曜日

2005年の結婚記念日


今日は、前回投稿した、私たちの結婚記念日にちなむ出来事について。まだ日本に住んでいた2005年のことです。

あの年の結婚記念日、4月25日は、忘れもしない、JR西日本の福知山線・尼崎駅付近で脱線事故が起こり、死者107名、負傷者562名の大惨事となった日。当時は、私だけが横浜市内に勤務し、家内は兵庫県尼崎にある私の実家で、両親と共に住む単身赴任状態。

これは1ヶ月間の暫定措置で、急遽決まった転勤のため、異動先での住まい探しが間に合わず、勤め先の会社が契約していた、東京都内の長期出張者用マンスリーマンションに借り住まい中。ゴールデンウィークには、引っ越しというタイミングでした。

前年冬に懐妊した家内から、オフィスにいた私の携帯に連絡が。「お家の上をヘリコプターがいっぱい飛んでる!」というのが事故後の第一声。

後から思えば、これは事故を取材するためにテレビ局が飛ばせていたもの。事故現場から実家までは、直線距離で2キロも離れていません。ヘリのエンジン音は、さぞかし間近に聴こえたことでしょう。自宅上空をヘリが飛ぶというのは、1995年の阪神大震災を思い出してしまいます。あの時は取材用ではなく、自衛隊のものでしたが。

その後、続々と入ってくる事故関連のニュース。実は転勤直前まで、私が毎日の通勤に利用していた路線でした。事故を起こした列車は快速だったので、たとえ転勤がなくても、私が乗っていた可能性は、ほとんどなかったとは言え、通い慣れた場所で、おおぜいの人が亡くなる惨事。とても他人事とは思えません。結局その日は、仕事にならなかったように記憶しています。

そして、事故から3ヶ月後の8月に息子が生まれたり、上司のパワーハラスメントが原因の鬱で休職したり、いろんな事が起こった2005年。私たち夫婦にとって、忘れられない年になりました。

あの日から13年。フィリピン・ネグロス島に移住してから5年が経過。ヘリコプターが頭上を飛ぶ悪夢も、遠い記憶になったはずが、今住んでいる場所というのが、シライ-バコロド空港から車で10分の場所。時々自宅の上空を、軍用のヘリやプロペラの輸送機が、機種が判別できるほどの低空で飛ぶんですよ。

かなり活動が沈静化したとは言え、まだネグロスの山間部には、フィリピン政府によってテロ組織に指定されたNPA(新人民軍)が潜伏している関係なんでしょうか。

いずれにせよ、結婚記念日になると、ネット上でも事故関連の記事が多く投稿され、嫌でもあの日のことを思い出してしまいます。当たり前のことですが、海外に移住したって、良くも悪くも過去は断ち切れるものではないですね。


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