2020年6月16日火曜日

在外邦人10万円支給の舞台裏


少し前に、在外邦人にも10万円のを支給するという、私のような、フィリピンに住む日本人には喜ぶべきニュースがありました。ところが、その続報として入ってきたのが、全員支給なら作業が膨大な量になるので、支給完了まで数年かかるとの記事

呆れ返ってしまう反面、実施にはかなりの時間がかかるだろうとの予測通り。いかにも、日本のお役所ならではの言い草だと、変に納得してしまいました。ところが、ブログに書こうと調べてみたら、そんな単純な経緯ではないらしい。

条件付き30万円支給から一転、一律10万円になった当初、政府の方針として、在外邦人は対象外となっていました。それを与党自民党内から、たった一人の議員さんが「どこに住んでいようとも、日本の同胞。それを見捨てるようなことをするべきではない」と声を上げ、紆余曲折を経て、在外邦人への10万円支給が動きだしたとのこと。

その議員さんとは、青山繁晴さん。1952年(昭和27年)のお生まれなので、私のちょうど10年先輩。同世代とは言いえないまでも、ほぼ同時代を生きてきた方。しかも神戸市出身の私と同じ元兵庫県民。大学卒業後は、記者として共同通信で働き、昭和天皇崩御や、ペルーの日本大使館人質事件の取材をされたそうです。

その後、三菱総研の研究員を経て、作家、報道番組のコメンテーターとしても活躍しつつ、2016年の参議院議員選挙に出馬して当選。ちょうどテレビ出演され始めた時期が、私のフィリピン移住と重なっていたため、恥ずかしながら、青山さんのお名前や議員活動を知ったのが、今日になったというわけです。

青山さんのブログや、インタビュー記事を読んでみると、どうやら、10万円支給に数年かかるというのは、正確な在外邦人数を把握できていない外務省が、できない理由として言い立てている事。今回の給付金の性格として、完璧を求めるよりスピードが重要なことは、お役人にも分かっているはず。要するにメンツを潰されるのが嫌で、ゴネてるんですね。

それにしても、この青山議員の発言には、共感できる点が多い。おそらく記者時代に、在外邦人の実態をつぶさに見た経験に裏打ちされているんでしょう。前回の投稿で私が憤慨した、「在外邦人=日本を捨てた連中」という、まったく想像力のカケラもないネット上の書き込みに、まるで在外邦人の気持ちを代弁するような反論。(さすがにこれは信じがたいです

正直に言って、青山議員の皇室や改憲に対する考え方には、必ずしも賛同できるわけではありませんが、なぜそういう考えに至ったのを、合理的に説明されている。少なくとも、こういう人なら、国の舵取りを任せても、そう間違ったことにはならないと思えます。

日本の政治家(特に与党)の言動には、失望することの方が圧倒的に多かった、ここ最近。そんな中で、今日は、久しぶりに一条の光を見た気がしました。


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