2020年6月25日木曜日

私的フィリピン美女図鑑 女神キャシャーン

もう1ヶ月半ぐらい間隔が空いてしまった美女図鑑、久々の新作です。

今日のお題は「新造人間キャシャーン」。今50代ぐらいの世代にとっては、説明不要のタツノコプロの名作アニメ。比較的最近、実写映画やアニメのリメイクが制作されたので、若年層の方にも知名度はそこそこ高いかも知れません。

最初のキャシャーンが世に出たのは、ちょうどオイルショックで世界中が不景気だった頃。今とよく似た状況とも言えます。その世相を反映したのか、物語はとても暗い。

落雷のために突然暴走したアンドロイド「ブライキング・ボス」が、世界征服を企み、人間との間に戦争が始まるという、有りがちなパターンながら、まるで第二次大戦中に、ナチス・ドイツがヨーロッパ諸都市を占領していくような描写。

また、主人公のキャシャーンの境遇が、1970年代の子供向けアニメとは思えないほど、悲劇的。人間には戻れないのを覚悟の上で、父である科学者の手により、不死身の新造人間、つまりサイボーグに生まれ変わる。その後、両親はアンドロイドの捕虜になって、孤独な戦いを強いられます。

外見は、身体にピッタリの薄いボディスーツをまとった、筋骨隆々の人間の姿ながら、ゴッツいアンドロ軍団のロボットたちを、光線銃とかミサイルではなく、素手で一台づつ破壊してく異様な迫力。

しかも、近代的な軍隊相手に、孤軍奮闘する様子までがリアルで、局地戦では勝利しても、終盤では、世界の1/3がアンドロ軍団の支配下に入ってしまうし、人間ではなくサイボーグであることが露見して、味方である筈の人間からも敵視される、実に救いのない展開。

なぜ今、そんな根暗なヒーロー、キャシャーン描こうと思ったのか?
理由はシンプルで、戦闘モードになると、ヘルメットに装備されたすごく格好のいいマスクで顔の下半分を隠すんですよ。要するに、コロナ対策のマスクを連想させるから。

同じ事を思いつく人は多いみたいで、ネットで検索すると、キャシャーンのマスク姿とコロナを結びつけた書き込みが、たくさん見つかります。

もちろんオリジナルのキャシャーンは男性。ロボット犬のフレンダーを除けば、唯一キャシャーンと共に戦う、恋人役のルナという女性キャラはいますが、やっぱりイラストにするならキャシャーンですよね。


ということで今回は「女神キャシャーン 」と銘打って、その世界では超有名な、ベネズエラ出身のボディビルダー、ミッチェル・ルーウィン嬢をモデルに、ギリシャ彫刻のイメージで描いてみました。

ディテールはかなり省略して、肉体美、筋肉美を強調。描いている間ずっと脳内再生されていたのは、キャシャーンのオープニングで流れたナレーション。「たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の身体。鉄の悪魔を叩いて砕く。キャシャーンがやらねば誰がやる。」

「鉄の悪魔」を「コロナの悪魔」に置き換えて、アマビエならぬ女神キャシャーンに、世界中のコロナ・ウイルスを叩き潰してもらいたいものです。


過去の「私的フィリピン美女図鑑」は、こちら。

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