2020年6月21日日曜日

強盗殺人事件 in ネグロス島

つい先週の6月17日水曜日こと、私が住むネグロス島・シライ市から、車で30分ほどの距離にある州都バコロドで、拳銃を所持した4人組による強盗殺人事件が発生。

被害に遭ったのは、フィリピン人の妻と暮らす76歳のベルギー国籍の男性、カール・ノレンスさん。午前2時、バコロド市内の自宅に押し入った強盗に腹部を打たれて死亡しました。

こういう話になると、やっぱりフィリピンは治安が悪いし、そんな国にわざわざ移住する外国人が悪い、自業自得だ...なんて思う日本人が大勢いるでしょう。でも、マニラ首都圏やセブなど、人口も外国人移住者の数も桁違いに多い都会ならばともかく、私の知る限り、ここネグロスでは、民間人を狙った計画的な犯罪はやっぱり大事件。

地元の新聞やテレビ、ネットのニュースは一面トップ扱いだし、家内の親戚や友達、我が家のメイドに、最近雇った私の家庭教師のアン嬢まで、話題にするほど。そうやたらと起こるような事ではありません。

被害者ノレンスさん宅は、写真で見る限り、いかにも「金持ちの外国人オーナーが住んでます」っぽい、2階建の大きな家。ビレッジと呼ばれる高級住宅街内ですが、周囲を壁で囲んで、ガードマンが24時間体制で警備して、というタイプではなかったらしい。



午前2時頃に、2階の窓の外側に取り付けられた、金属製のグリルを破って室内に侵入した賊は、現金2万ペソ(約4万数千円)と宝石類を奪いました。妻は逃げようとして、2階から飛び降りて重傷。一緒に住んでいたと思われる妻の弟は、賊に縄で縛られていたとのこと。結局、抵抗しようとしたノレンスさんだけが殺害される結果に。

最初にフィリピン人の妻は無事だったと聞いた時、ひょっとしてこの妻と賊がグルで、夫を殺害するための狂言では?という疑いが、一瞬私の脳裏をかすめました。だた、妻も入院するほどの大怪我だと言うし、当初の狙いはノレンスさん宅ではなく、隣家だったという情報も。

フェイスブックでシェアされた、この事件の記事へ、隣家の住人が書き込んだコメントによると、同夜、飼い犬が毒殺されてたんだそうです。その住人曰く、元々、自分の家に押し入るつもりで、うるさく吠える犬を、毒入り餌で殺そうとしたが、思ったより静かになるまで時間がかかったので、急遽ターゲットを隣の家に変えた。

どこまで信用していいのかよく分からないし、もしその推測が当たってたとしても、誰でも読めるSNSのコメントに、そんなこと投稿するなんて、どんな神経してるんだか。

ただ、ロクに下調べもせず、土壇場で押し入る家を変更するって、いかにもフィリピンの犯罪者がやりそうな事。凶悪犯のくせに、変にドジで人間臭かったりするんですよ。

いずれにせよ、ここ何年間かの評判では、東ネグロスのドゥマゲテ市や、隣島パナイのイロイロ市と並んで、フィリピン一住みやすい都市と言われてきたバコロド市。バコロド市警では、タスクフォースが立ち上がったそうで、日本で言うなら事件個別の特別捜査本部みたいなものか。警察のメンツに賭けてでも、犯人グループの逮捕しようという意気込みが感じられます。

それでなくても今回のコロナ禍で、景気が一挙に後退して、治安が悪化すると言われているフィリピン。ここに住まわせてもらっている、在フィリピン邦人としては、一刻も早い事件の解決を祈るばかりです。


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