2021年12月17日金曜日

台風直撃ネグロス島

 年末のクリスマス一週間前という時期、またもや台風がやってきたフィリピン。昨日(12月16日)午後、急激に勢力を増した22号台風「オデット」は、猛烈な強さとなってスリガオ島付近に上陸後、南部ミンダナオと中部レイテの間をすり抜けるように私たちの住むビサヤ諸島を直撃。ボホール、セブ、そしてネグロスの各島を横断して、今朝スールー海に出ました。

ここ西ネグロスのシライ市では、最接近直前の午後10時頃に停電。これは局所的なブラウンアウトではなく、CENECO(ネグロス中央電力)管内の州都バコロド、近隣のタリサイ、バゴ、など人口100万を超える全地域が電力喪失のブラックアウト(広域停電)。CENECOの発表によると、復旧には2〜3日程度を要するとのことです。

幸いにして、自宅では断水もなく、電話線とインターネットは無事。前日満タンに給油しておいた発電機を稼働させているので、こうしてブログへの投稿ができています。

8年前に同様にビサヤ地方を横断したスーパー台風ヨランダの時には、ネグロスでの被害は主に洪水によるもの。その時の鉄砲水で家を失ったシライ住民のために、建設が続けられていた宅地、通称「ヨランダハウス」が竣工したのが、ほんの去年のこと。

シライでは、オデットによる目立った水害がなかった代わりに、秒速50メートル(推定)の暴風が吹き荒れ、市内各地で倒木が送電線を切断する事故が多発。加えて、トタン板を葺いただけの貧困層が住む家屋では、屋根が吹き飛ばされるケースが多かったようです。

メイドのライラおばさんとその家族は、当夜は近所の小学校に避難していて無事だったものの、自宅の屋根が壊れたそうで、先ほど家内に「修理のために脚立を貸してください」と連絡が。

鉄筋コンクリート二階建ての我が家は、幸い特に大きなダメージもありませんでしたが、向かいの空きロットに自生していた樹木が倒れかかってきて、道を塞いでしまいました。

それにしても今回は油断してました。

前述の通り、直前まではそれほどの強さでもなかったので、飲料水や食料は特に用意せず。幸い今朝も近所の水屋さんが営業していたので、後付けで1週間分程度の水は確保できたから良かったものの、おそらく前日、水屋さんが多めに用意していた備蓄水。電気が止まってしまうと、新たに精製することができない。よく通常の値段で売ってくれたものです。

午前中に、市内中心部を自転車で見て回ったところ、水だけでなく、市場や銀行、マクドナルドのハンバーガー店も店を開けていて、車も思ったより多くの量が走ってました。お陰さまで家内の弟や父、甥っ子、姪っ子もみな元気。

ということで、しばらくはお湯のシャワーが使えないとか、毎日発電機のためにガソリン購入など、若干の不便や手間はかかるとは言え、ほぼ平常通りの生活ができそうなのは、ほんとうに神さまに感謝です。


市役所前広場に設置されたツリー
倒壊は免れました




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