2023年4月26日水曜日

カオハガン島で作るバーモントカレー

 別にリゾートに行ってまで自炊することもないんですが、今回のカオハガン島訪問は、私にすれば観光というより、ツイッターで知り合った友人宅にお邪魔するっていう感じだったもので、つい、お昼はカレー作りますねって連絡しちゃいました。

日本からのボランティアで、地元の人たちにカレーやたこ焼きなど、日本的な料理を振る舞う話は、時々耳目に触れることがあって、実は私も10年近く前、セブ市の隣街タリサイの某スラムに滞在した時、最後にカレーを作ったことがあります。

カレーを選ぶのは、特に日本で人気のメニューというだけでなく、ルーさえ調達できれば、大抵はローカルマーケットで手に入る材料で作れるから。玉ねぎ、ニンジン、じゃがいも、豚肉等々。ただ私の場合、すり潰したニンジンを入れるので、卸金だけは持参。それも飛行機の手荷物で引っかからないよう、百均でプラスティック製のを買いました。

肝心のルーは、いつも使っているゴールデンカレー辛口。ちなみにネグロス島では、ほぼ欠品なしにいつでも売ってるゴールデンカレー甘・中辛・辛口に加えて、時々入荷するのが、ジャワカレー、こくまろ、バーモントカレーなど。以前には日本語表記そのままのパッケージに、英語で説明書きされたシールを貼り付けてるだけだったのが、最近は各社とも、ちゃんと多言語表記版。やっぱり日式カレーの人気は、フィリピンでも広まってるんですね。

ただ、気になってたのは、辛すぎるとヨシエさん以外の人たちの口に合わないかもということ。韓国製の辛ラーメンが普通に売ってるので、辛さに対する耐性が全然ない人ばかりでもないんでしょうけど、まだまだ一部の人たちの嗜好品。バーモントの甘口を買うのを忘れてたんですよ。

ところがフィリピン第二の大都会セブは侮りがたし。たまたま前日に行ったランダース(フィリピン版のコストコみたいな会員制の大型スーパー)で、売ってましたよバーモント。ということで当日の朝、近くの市場に行って必要な野菜と豚肉を買い込んで、勇んでカオハガン上陸となった次第。

一体どんな場所で調理することになるのか、ずっと気にはなってたんですが、これがまったくの杞憂。20畳はあろうかという業務用の堂々たるキッチンがあって、調理道具完備。さらに賄いのおばさん一人と、ヨシエさん自らが手伝ってくれて、自宅で調理するよりずっと楽ちん。棚を見るとジューサーやコーヒーメーカーまである。ただし使える電力が限られていて、卸金はしっかり活用しました。

家内と息子がシュノーケリングに行ってる間に、食事の準備は完了。もちろんカレーだけではなく、賄いさんが用意してくれた地元料理も食卓を飾ります。気になるカレーの出来栄えは、初めてのキッチンで作ったわりには上々の仕上がり。ヨシエさんだけなく、後で島民の方々も喜んで食べていただいたそうです。



午後からは私的にはメインイベントのミニ・コンサート。要するに一人カラオケをみんなに聴かせようってことなんですが、マイクは使わない地声だけ。2〜3曲も歌って、ウケなければ早々に退散の予定が、予想以上にお客さんが集まってくれました。しかもビートルズの楽曲が大好きなんですねぇ。


特設ステージと化したビーチのカフェ

見たところ半分は子供でそれ以外はせいぜい30代まで。なんで半世紀も前の「抱きしめたい」とか「ツイスト&シャウト」を知ってるんでしょう?やっぱりラジオなのかなぁ。

自分で歌い倒しておいて言うのも何ですが、意外にもカラオケに毒されているカオハガン。いや、島民の方々ではなく、アイランドホッピングでやって来る観光客がすごいんですよ。土曜日だったこともあり、それを目当てにビーチで鮮魚や海産物を売っているいるので、島の経済は潤うものの、厄介なのは上陸せずに船上からカラオケの騒音だけを残していく連中。



上陸料金が発生するのを嫌い、目の前に停泊させて大音量のカラオケ。これが例によって、聴くに耐えない歌唱レベルばかり。まぁだいたい酔っ払いの歌なんて、日本でもそんなものとはいえ、歌うんなら傍迷惑にならないボックスにでも行ってくれ。

これはカオハガンに限らず、フィリピンで人の集まる観光地ではどこでもそう。「これがフィリピンの文化」だと、ドヤ顔で語るオっさんもいますが、もしそうなら、何て薄っぺらで恥ずかしい文化なんだろう。住まわせてもらっている外国人としては、最大限フィリピンの習慣には敬意を払うものの、こればかりは受け入れが難しい。

ということで、もしこれからカオハガンへとお考えのみなさま。スケジュールが許すなら、土日は避けた方がいいですよ。それ以外は、ほんとにいい所ですから。



0 件のコメント:

コメントを投稿