2015年1月9日金曜日

お役所カトリック

来週には、ここフィリピンにローマ法王フランシスコが来られます。人口の9割超がカトリック信徒で、アジアでは最大規模を誇るフィリピンでは、法王は「サント・パパ」と敬意と親しみを込めて呼ばれ、今回の訪問期間1月15日〜19日が土日を挟んでマニラ首都圏では特別休日のなるほど。かなりの混雑や混乱が予想されるため、日本大使館から注意喚起のメールが来ました。

カトリック信仰は、フィリピン人の日常生活にも深く根付いていて、新年とか誰かの誕生日で、直接宗教とは関係ないパーティでも、食事前には必ず神への祈りが捧げられます。私も含めて信徒である我が家でも、自宅に小さな祭壇を設けて聖母マリア像を安置。

事程左様にフィリピンでは、カトリック教会がたくさんの場面で人生に関係してきます。昨年末、家内の友人の家族に不幸があった時、その友達に頼まれて最寄り教会のサンディエゴ大聖堂の受付事務所に行ってきました。要件は葬式の申し込み。

ミサに与るために教会の中には何度も入ってますが、事務所は初めて。ちょっと驚いたのは、どう見ても日本の市役所の受付窓口みたいだったこと。掲げられている案内板も、洗礼証明書、結婚証明書、結婚許可など、お役所っぽい。




こちらでは、生まれてすぐの幼児洗礼式、結婚式、葬式、全部教会で行います。役所に出生届けを出してなくても、洗礼証明があれば大丈夫というほどお国柄。どうやら役所よりも権威が上らしい。

そのせいか、受付担当者の態度たるや、なんとも偉そうです。家内と現地の方言でやりとりしていて、車の運転で家内のお供の私は聞いているだけ。会話の内容は分かりませんが、完全に上から目線で物を言っているのは理解できました。

実は友達に頼まれたというのも、前日窓口に来て葬式の依頼に来た友達の親戚が、余りの尊大な受け答えに怒ってしまい、依頼せずに帰っちゃったから。なんだかなぁ。
同じフィリピン人を怒らせるって、よほど失礼なこと言ったんでしょうね。

家内と結婚する時の手続きで、マニラにある日本大使館で、たいがい無礼な態度を取られて頭に来た覚えがありますが、宗教関係機関でもなまじ権力を持つと、末端の構成員まで勘違いしてこうなっちゃうんですね。

信徒一人一人の信仰があるから、カトリックが成り立っているのに、これではイカンやろ。最近ジワジワですが、イグレシオ・ニ・キリストやその他のプロテスタント教会が、フィリピンで信徒数を増やしているのも、何となく理由が分かった気がしました。


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