2015年6月14日日曜日

神父さまの大群


フィリピン人と結婚してフィリピンに住む日本人はたくさんいるものの、日本人のカトリックの信徒はとても少ない。以前マニラで日本人の神父さまにお会いしたことはありますが、私が知っているフィリピン在住の日本人でカトリックというのはその人ただ一人。少なくとも、このシライに住む日本人信徒は私一人のようです。

そもそも日本のカトリック信徒の数は、決して多いとは言えません。そして国全体が少子化・高齢化に向かっている今、日本のカトリックはそれを先取りするかの勢いで、急速に老人比率が高まっているというのが実感。

日本にいた頃、勤め先の関係で大阪、横浜、福岡と何度か転居して、いろんな教会にお世話になりましたが、どこでも爺さん婆さんが多かった。問題は単に年齢のことだけではなく、教会の運営にいつまでも老人が口出し続けること。何しろ信仰に定年はないですから。

50過ぎの私ですら若造扱いで、何かの提案をしてもだいたい長老格の古くからいる人達の反対にあって没...というパターンが多かったですね。自然と若い人が教会から足を遠ざけてしまうのも、これでは仕方がない。私も何度か「役員」を仰せつかりましたが、会社勤めと同様か時にはそれ以上にストレスを抱え込むことが多く、ある時を境に教会運営の一切から逃げ出しました。唯一の例外は聖歌隊だけ。

そして何よりも危機的なのが、神父さまを始めとする聖職者の方々の高齢化。どの教会でも私より若い神父さまは滅多にいなくて、いてもせいぜい同世代。神父さまの訃報もかなり頻繁に耳にしました。

そういう状況の日本からフィリピンに来てみると、全くの別世界。私たち家族が通っているのは、神父さまを養成する神学校の付属教会で、いつもチャペルの最前列には30〜40人ほども若い聖職者の卵たちがずらり。もちろん信者も子供連れが多く、年齢的な偏りはまったくありません。

ミサの司式は常時5〜6名おられる神父さまが毎週交代で受け持ち、私より年配と思われるのはお一人だけ。国全体の平均年齢が若くしかも9割以上がクリスチャンというフィリピンと比べるのが間違いなのでしょうけど、やっぱりこういうところも日本に住むことの息苦しさの原因なのかもと思ってしまいます。


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