2016年6月24日金曜日

3年目の一時帰国 世界一清潔で便利だけど...。

一時帰国の投稿はこれでおしまい。最後にまとめみたいなことを書いてみます。まぁ、移住前から分かっていたことではありますが、3年間フィリピンに住んでから、生まれ育った街、尼崎に帰ったり、東京に一泊しての実感。

間違いないのは、大阪も東京も世界で一番清潔で、世界で一番便利な場所だということ。大阪が清潔か?と疑問を持つ方もおられるかも知れませんが、どんな細い裏道を歩いても、ゴミだらけで悪臭が漂うような所は、滅多にありません。手前味噌ながら、尼崎の実家の周囲など、タバコの吸殻一本を探すのにも努力が必要なほど。

買い物しても店員さんの対応は、こちらが恐縮するほど丁寧だし、包装は念入り。交通機関の便利さに至っては、朝夕の混雑さえ無ければまさしく世界一。愛する阪急電車の素晴らしさは別格としても、関西圏も首都圏も、電車の本数は多いし、時間通りに運行されるし、車内も駅構内も掃除が行き届いている。

そして忘れてはならないのは、電気も水道もガスも超安定供給。停電の心配がない生活が当たり前だなんて。何より水道水が飲めて、そのまま煮炊きに使えることの便利さ。

フィリピンだけでなく、他の東南アジア諸国や南アジア、西ヨーロッパ、アメリカなど二十数か国を旅しましたが、こんなに綺麗で整備された国は見たことがありません。比べられるのは、私の知る限りシンガポールぐらいでしょうか。

ことほど左様に、清潔で便利な国なのですが、思い起こすのは、ここで働いて生活することの息苦しさや窮屈さ。世界一丁寧な接客や、正確無比な電車の運行も、それを支える側に立てば、毎日が緊張の連続。私も28年間も電気製品の開発に携わり、お客さんからのクレームの嵐を経験してきたので、容易に想像できます。

特に最近は、運転手が朝寝坊して始発電車が遅れたとか、どこかのレストランで店員の態度が酷かったとか、簡単にネットで晒し者にされて、場合によっては職を失ったりもします。フィリピンでは、考えられないほどの不寛容さ。それに加えて異常なほどの長時間労働。

蓄えに余裕があったり、年金生活に入って、毎日あくせく働く必要がなければ、日本は本当に住みやすい国なんでしょう。しかし残念ながら私の世代では、悠々自適の生活ができるほどの年金は貰えません。今回何度かタクシーに乗りましたが、どの運転手さんも私よりずっと年上。それでも働き続けないと、お孫さんにお小遣いも上げられない。寂しいことですが、これが今の日本の現実なんですね。


友達に案内してもらった、大阪駅ビル屋上の空中庭園



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