2017年4月25日火曜日

19回目の結婚記念日


今日4月25日は、私とフィリピン人の家内の結婚記念日。あれは1998年のことだったので、今年で19回目なります。月並みな感想ながら、やっぱり早いものですね。フィリピンで迎えるこの日は、19年前の当日を含めて6回目。今日もあの日と同じように、晴れて暑い1日でした。

本来ならば、近くのホテルにでも1泊したいところですが、最近では子供の誕生日でも、勿体無いからと、あまり派手なことをしたがらない家内。今年など、まったく忘れていたようで、朝仕事に出かける時も普段と同じように「行ってきま〜す」。それなら帰宅した時にちょっと驚かせてやろう、とばかりに夏休み中の息子を連れて、隣街タリサイ市のショッピングモールに、ケーキを買いに行きました。

このモールは、ちょうど4年前に私たちが移住して来たのと、ほぼ時を同じくしてオープンした場所。おそらく西ネグロス州では最初のアヤラ・モールだったと思います。アヤラは、シューマート(SM)、ロビンソンズなどと並ぶフィリピン大手流通グループの一つ。これで私たちの住むシライ近辺には、三つが出揃ったという訳です。

ここには、オープン当初からマニラに本店を置くようなレストランやお菓子屋さんのチェーン店などが軒を連ね、アイ・ストア(アップル・ストアのフランチャイズ)や、スターバックスも。ネグロス暮らしでは諦めないといけないと思っていたものが、実はたくさんあることが分かって、最初は随分嬉しかったものです。

ところが今日、いつの間にかスターバックスが閉店していたことに気付きました。う〜ん、やっぱり50万都市の州都バコロドではなく田舎町のタリサイ市には、値段が高くで小洒落れたアメリカンカルチャーは根付かなかったのか? 実はアイ・ストアもアップルの看板を外して、ただの携帯屋さんになっていたし、高級路線が売り物の店は苦戦しているようです。そう言えば、移住して最初の結婚記念日に、ここでネグロスにしてはかなり高価な花束を買ったけれど、その花屋さんも無くなってるなぁ。


ただ幸い、何軒かあるスイーツ関連の店はどこも健在。お気に入りのケーキ屋さんカレア(CALEA)で、美味しそうなのを3スライス買うことができました。1スライス90ペソ(約200円)なので、ネグロスにしては立派な高級店です。夕食の後にこのケーキを食べた家内は、とても満足そうでした。


さて、日本に遅れること50年でフィリピンに訪れた現在の経済成長。私にとっては、それを象徴するようなタリサイのアヤラ。実のところ、開店以来いつ来ても「すごく混雑している」というのは、ほとんど見た記憶がありません。これは人口が少ないタリサイにモールをオープンさせた、マネージメント側の失敗と言ってしまえばそれまでのこと。でも見方を変えると、人口10万程度以下の中小都市にまでは成長が行き届かない、フィリピン経済の限界の表れなのかも知れません。

日本の場合の成長は、朝鮮戦争特需から始まって、オイルショックまでのほぼ20年間続きました。しかしフィリピンの場合は、どうもそれほど長くは保たないような気がします。コンドミニアム建設ラッシュが続くマニラ首都圏やセブでも、そろそろ価格に陰りが見え始めている。今年12歳になる息子が大人になる頃、フィリピン経済はどんな風になっていることでしょう。結婚記念日に来たアヤラで、そんなことを考えてしまいました。


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