2017年6月24日土曜日

勝ち組...なんでしょうか?


「あなたは、勝ち組ですよ。」
先日、ある日本人の友達と喋っていた時の言葉。どういう会話の流れだったのか、はっきりとは覚えていませんが、皮肉とかではなく、私のフィリピンでの暮らしぶりや、状況をちゃんと分かっている人が言ったので、とても印象に残りました。

勝ち組なんて言われたのは、もちろん初めて。日本の企業に勤めて管理職にもならず、40歳になる少し前に鬱病をやらかして、50歳で早期退職。その後は無職のフィリピン暮らし。今のところストレスは全然ないし、悪くはない生活だと思います。でも、どっちかと言うと、経緯を見れば立派な負け組かも。負けではなくても、せいぜい本道から外れた、外れ組というところだと思ってました。

このブログで何度か書いているように、だからと言って捨て鉢になって、前後のことも考えずにフィリピンに逃走したわけではなく、10年に及ぶ準備期間があって、退職機会のタイミングをずっと待っていて、満を持しての海外移住。幸せな人生を実現するには、どうすればいいかを素直に考えての選択でした。

家電メーカーで工業デザイナーとして勤務していた28年間は、嫌でも勝ち負けを意識させられる日々。考案したアイデアが商品になるかどうか、まず同じ職場内での勝負があり、製品化されたら今度は他社製品に勝つか負けるか。そして、昇格で誰に勝ったとか、追い抜かれたとか...。そういうことをしたくて、美術系の大学に入り、デザイナーを目指したはずではなかったんですけどね。

考えてみると、40歳前後で勝負から降りて、50歳を目標に海外移住するまでは、給料分の仕事だけと割り切った私が、今頃になって勝者の側にいる思われるのも、不思議な話です。まぁ、勝つというのは、自分が思い描いた将来を実現することだとすれば、意外と客観的な評価なのかも知れません。

40代や50代で、仕事を辞めたり住む国を変えたりするとなると、ほとんどの日本人の場合、まず考えるのは経済的にやっていけるかどうか。私も例外ではなく、はっきり言うと、それをどうするかを考え続けた10年間。

日本での持ち家は早々に諦め、酒タバコも嗜まない。趣味と言えば読書にイラスト描き、週一のテニス。そんな感じでコツコツお金を貯めて、ちょうど50歳になろうという時に、会社で早期退職者の募集が。これこそ渡りに船とばかりに、金銭的はかなり有利な条件で計画実現の運びとなりました。

海外移住というと、何やら華やかなイメージがありますが、こう書くと実に面白味のない、地味なストーリー。後は年金受給年齢までは、貯金と退職金で食いつなぐ毎日。それでも、ここネグロスでは生活費が安く、慎ましくしてるつもりでも、ネグロスの中流家庭のレベルから見れば、十分金持ちの暮らし。確かにこれで負け組だと言ったら、地元の人が本気で怒りそうですね。


4 件のコメント:

  1. 突然メッセージすいません
    フィリピンに語学留学に行きたいと思っているのですが戦争をしてると聞きました。今現在どのような状況か教えていただけないでしょうか

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    1. 実際に戦闘状態になっているのは、ミンダナオ島のごく一部です。戒厳令が敷かれているのもミンダナオ限定で、それ以外のマニラやセブ、私たちのいるネグロスも、特に影響は出ていません。ただし、戦闘の長期化を予測する報道もあり、2ヶ月限定だった戒厳令の延長や、フィリピン全土への拡大の可能性もあるので、予断を許さない状況です。

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  2. お世話になります。

    Bob Bobson(Googleアカウント名)と申します。
    生粋の日本人男性です。

    私が勤務先よりバコロド赴任の内辞を受けてから今まで、Xavier様のこのブログをすべて拝読しております。
    赴任前の準備や赴任後の生活の情報源として、非常にありがたいブログです。

    私は2016年11月からバコロドで生活をしています。
    赴任が正式に決まった時、同僚や友人から「栄転だな!」と言われましたが、当事者の私は、まったくそんなことを思いもしませんでした。
    むしろ、任せられていたプロジェクトの監理から引き剝がされ、とても腹立たしくありましたし、引き継ぎも後任人事も処理をしましたが、一抹の不安(これは私が悪いのですが)を残してフィリピンから来ました。

    正直に申しまして「また、会社に振り回されるのか。」と思いもしましたが、萩本欽一さんの言葉「やりたくない仕事しか来ない。でも運はそこにしかない。」を知って、気持ちが切り替わりました。

    勝ったとか、負けたとか、普通とか、日本を離れてフィリピンで生活する今となっては、何を基準に勝ち負け普通を決めるのか、フィリピンでの私はマイノリティなのでそのあたりはまだよくわかりません。

    健康に留意して3年間の任期を全うしようと思います。

    今後も貴ブログを拝読いたします。
    よろしくお願い致します。

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    1. コメントありがとうございます。
      私が会社勤めをしていた頃、何人かのフィリピンへの転勤者を見ました。多かれ少なかれBobさんのような感慨を持っていただろうと推測します。40代後半を過ぎてからの異動で、もうキャリアの終わりだろうとヤケになり、すっかり自暴自棄になった先輩社員もいましたね。

      Bobさんの状況や年齢が分からないので、あまり知ったようなことは言えないのですが、結局のところ勝ち負けではなく、自分で納得のいく結果だったかどうか、しかないんでしょう。また、その時は失敗したように思っても、しばらくしてそれが伏線で、次の展開につながる布石だったと気付くこともありますから。

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