2019年1月10日木曜日

クリスマスもお正月もおしまい

フィリピン・ネグロス島での移住生活も、今年(2019年)で6年目に突入です。最初の1〜2年は新しい事が目白押しで、経験も高密度。振り返るとずいぶん長く感じたものでした。ところがそれ以降は、基本は同じパターンの繰り返し。暮らしがすっかり日常化したせいか、あれ、もう新年?みたいな感じ。

フィリピンでは、バー・マンス(Ber Month)はクリスマスシーズンと言って、9月(SeptemBER)からクリスマスソングが流れ始め、お店のウィンドにはサンタやトナカイ。一般の家庭でもハロウィン/万聖節が終わる11月には、派手な電飾で家をデコレーション。


我が家の玄関には、11月からデコレーション

クリスマス当日が過ぎてもツリーは出しっ放しが普通で、新年会に片付けてたりしたら、一体どうしたんだと心配されるかも。教会にしても元日のミサでは、イブのミサの飾り付けがそのまんま。クリスマスとお正月がひとまとまりのホリデー。


主の公現までは、この飾り付けのまま

そんなお祭り気分も、オフィシャルにはカトリックの祝日「主の公現」(しゅのこうげん)をもって降誕節(クリスマス)は終わり。これは元々イエス・キリストの誕生日とされた1月6日の名残りみたいな祝日。当初は固定だったものが、フィリピンや日本のカトリックでは、1月2〜8日の間の日曜日が当てられます。

「公現」なんてカトリック信徒以外には、聞き慣れない言葉。生まれたてのイエスを、星に導かれて訪れた三博士(あるいは三賢人、英語ではThree Kings)の逸話に基づき、ユダヤ人以外の民族に、初めて救世主が公けに現れたことのお祝いです。

キリスト生誕を描いた絵画を見ると、両親のマリアとヨセフの他に、三人のペルシャ風衣装を着た男性と、彼らは持参した宝物(没薬・乳香)が描かれていると思います。


出典:Botanica

マニラ首都圏の場合、クリスマスの終焉は1月9日の「ブラック・ナザレ」の方が、感覚的にはぴったりくるかも知れません。このローカル行事については、昨年詳しく書きましたので、そちらを参照ください。

そして日本では、ちょうど十日戎の時期。私の実家近所にある、西宮神社を総本山とする戎信仰のお祭り。関西では「えべっさん」の愛称で親しまれ、商売を営む人たちが1月9〜11日の三日間、商売繁盛祈願で賑わいます。

だいたい十日戎の映像がテレビで流れると、正月気分ももうおしまい。フィリピンも日本も、宗教行事で一連の年末年始のお祝いを締めくくるのは、何となく似てますね。

我が家でも、別に頼んだわけでもないのに、主の公現の翌日、月曜朝には、メイドのライラがツリーを片付けてくれました。玄関ホールのパロル(星形の電飾)も仕舞って、長かったクリスマスシーズンも終了です。ちょっと寂しい。


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