2020年7月22日水曜日

コロナ患者で病院が満床


やはり一筋縄には行かなかった、フィリピン・ネグロス島でのコロナ禍。一旦は規制が緩和されたのを狙いすましたかの如く、西ネグロスの州都バコロド市では、患者が急増してしまいました。

私も時々お世話になっている、市の中心にある「リバーサイド医療センター」。一昨日(2020年7月20日)この総合病院が、新型コロナの患者で満床になったとして、今後の新規患者の受け入れを拒否するという報道がありました。

報道のあった時点で、バコロドで確認された累計患者数は92。うち36名が入院中で、52名が既に回復。残念ながら4名の方が亡くなったとのこと。

また、バコロドの対岸にあって、フェリーで1時間の距離にある、隣島パナイ最大の都市イロイロでも、バコロドより少し前から第二波が襲来したらしく、同じように病院がキャパシティオーバーの状況。医療関係者に多くの感染者が出て、治療活動自体が難しいことになっているらしい。

そのため昨日から、ネグロス島とパナイ島、さらにその中間にある、観光地として知られるギマラス島の海峡が封鎖の措置に。バコロドとイロイロは、西ビサヤ地方経済の要所なので、この間の移動ができないとなると、景気に与えるダメージは相当なものになりそうです。

先週、我が家の週末限定のメイドを、フェイスブックで募集したところ、あっという間に20名もの応募があったことでも分かるように、コロナ禍による経済への影響は、庶民感覚でもはっきり分かるぐらい大きくなっている。

身近なところでは、同じ宅地内にある、日本人向けの英語学校が一時閉鎖。日本人経営者の方々は、一旦日本へ帰国されました。ここだけでも、ざっと10名程度の英語教師の収入が、吹き飛んだことになります。再開の目処は立たないし、他の仕事もそう簡単には見つからないでしょう。

私にとっても、まったく他人事ではありません。コロナ禍がなければ、裏庭に建てたゲストハウスに、そろそろ英語学校の生徒さんが宿泊を始めていた筈の時期。7月〜9月が書き入れ時なので、丸々3ヶ月分の家賃がパー。

我が家の場合、そこそこ資金に余裕があり、300平米の土地を放置しておくのも勿体ないと、将来、子供が世帯を持った時にと考えていたゲストハウスを、前倒しで建てました。もし、家賃収入を当てにして、ローンを組んでたりしたら、今頃は土地家屋が差し押さえられていたかも。

冗談ではなく、現に私の住む宅地内でも、月々の支払いが滞って住人が追い出され、銀行が管理する無人の住宅もあったりします。大きな錠前で閉じられたままの門扉が、何とも寂しい。

さらには、日銭で暮らしている人々にすれば、コロナ禍で失職したら、それこそ明日食べる米が買えないような事態。メイドの応募メッセージの中には、子供が5人いて生活に困ってます、みたいな、お母さんから悲痛な叫びも。

案の定、ここ最近は、まにら新聞がフェイスブックでシェアしている記事に、殺人やレイプなど、凶悪事件の関するものが増えた気がします。衣食足りて礼節を知るとは、本当によく言ったもので、貧困と犯罪がリンクしているのは、フィリピンに住むと皮膚感覚として分かります。

歴史を紐解いてみると、約100年前の「スペイン風邪」の時は、1918年から1921年までの3年間に渡って、インフルエンザ・ウイルスが世界を3周しました。当時とは状況が全然違うので、単純な比較には意味がありませんが、少なくとも今回のコロナ禍が、年内に収まるとは考えにくい。有効な治療法や特効薬、ワクチンの開発方法が確立されるまでは、安心できません。

となると、本格的に治安が悪化した時に備えて、護身用の拳銃を購入するとか、個人でガードマンを雇うとか、何かしら具体的な行動をしなければならない。フィリピンの場合、
金持ちだと思われがちな日本人なので、こういう事も、現実の選択肢としてあるんですよね。


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