2020年8月17日月曜日

それでも止まらぬメトロ・バコロド建設ブーム


今日(2020年8月17日)の報道によると、日本の4〜6月のGDP(実質国内総生産)が、前期比率年率で27.8%のマイナスになったとこと。その少し前に報じられた、同じくフィリピンの同時期のGDPが、16.5%の減でした。

正直なところ、イマイチこの手の数字が、感覚的によく分かっていない私は、これがどれほど大変なことなのか、正確には理解できておりません。また、ネット上の記事から部分的に抜粋しただけなので、日本とフィリピンをこれでもって、単純に比較していいのかどうかも。

それでも、日本は戦後最悪だと言うし、フィリピンも統計を取り始めた1981年以来最大のマイナス幅。経済音痴の私でも、オイルショックや、バブル崩壊、リーマンの時より悪い、というぐらいは分かります。

ただこれは、意図的に人の動きを止めた自粛要請や都市封鎖の結果なので、それほどの驚きはありません。やっぱりそうなってしまったか、という感じ。むしろ、私の住むネグロスでも、この数字が発表になる少し前から、景気の落ち込みははっきり目に見えるレベル。

象徴的なのは、大手ショッピングモールのシャッター街化。自宅のあるシライ市内の「ガイサノ」では、食料品売り場以外の全体の半分以上が閉まっているし、つい先週、家内が久しぶりに州都バコロドの老舗「ロビンソンズ」に行ったら、やっぱり多くの店舗が閉鎖状態。

検疫による都市封鎖が解除された直後は、買い貯めに走るお客さんで、どこも品薄でレジは長蛇の列だったのも、今では鎮静化。と言うか、買う側も、そろそろ手持ちの現金が底をつき始めたのかも知れません。

実際に、ドゥテルテ大統領が、もう資金がないから、厳しい検疫・封鎖は続けられないと発言したし、貧困層を中心にしたお金や物資の支援も途絶えた模様。国内経済活動の停滞だけでなく、今回は、OFW(海外出稼ぎ労働者)まで引き上げてしまったのが痛い。

ところが、こんな状況でも、西ネグロスのメトロ・バコロド(州都バコロドと、タリサイ、シライの3市)や、その周辺では、建設ブームが止まらない。いや止められないと言うべきか。まぁ、今完成に近づいている大規模な工事は、コロナ騒ぎのずっと前に始まったものばかり。今更中止はできないでしょうね。

シライ市内では、今までで最大規模の宅地造成が終わり分譲が始まっていたり、郊外型の大型ホームセンター「シティ・ハードウェア」が開店間近。前述のバコロドのロビンソンズでは、隣接する場所に「サイバーゲート・バコロド」と名付けた高層ビル。

その他、ドゥテルテさんが就任直後にブチ上げた「ビルド・ビルド・ビルド」キャンペーンに乗っかって、新しいハイウェイやら、ネグロス〜ギマラス〜パナイの海上架橋(未着工)。確か、同じネグロス島のカバンカランでは、新空港作ってたはず。

フェイスブック内にある「メトロ・バコロド&西ネグロス建設ブーム」というページで確認できます。

これ、どうなっちゃうんでしょうか。

バブル絶頂期に就職して、その後の凋落を経験してきた私としては「悪夢再び」の既視感。行け行けドンドンで作っちゃった本四架橋が、その後の負の遺産になってしまったのを、思い出さないではいられません。


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