2020年8月24日月曜日

まだら模様の授業再開


フィリピン教育省のロゴマーク

中学2年生になる息子の、3月末から続いた、長い長い夏休みがようやく終わりました。今日8月24日から、息子の通う聖テレシタ学院が、正式に授業再開です。

とは言っても、もちろん検疫下のフィリピン、西ネグロス州では、未成年の外出は禁止されたまま。子供達が教室に集うのではなく、例によってオンライン授業となります。

事前に手持ちのパソコンを、家内が学校に持って行って、マイクロソフト・チームズ(Microsoft Teams)というオンライン会議用のアプリをインストール。へぇ、今流行りのズームじゃないのか。

予行演習みたいなのは、実は2週間前から始まっていて、初日は、ミッションスクールらしく、オンラインでカトリックのミサに与かってました。その後、午前中だけ2〜3時間、今後の授業の進め方の説明や練習があって、今朝は、登校してた時と同じく、7時から授業開始。昼休みを挟んで、夕方4時半まで、みっちりお勉強になります。

散髪に行けず、伸び放題でぼうぼう頭も、一応、家内に見苦しくない程度に整えてもらい、今日からは上だけ制服の息子。かれこれ5ヶ月ぶりです。

しかしながら、授業が再開できているのは、私立学校のみ。当初の計画では、8月24日を期して、フィリピン全国で公立校を含めて一斉開始だったのが、先日、準備の遅れから、さらに2ヶ月延期して10月からにすると、ドゥテルテ大統領からのお達しがありました。

フィリピンでは、小学校から大学まで公立校がすべて無償。つまり、基本的にすべて政府が面倒を見ていることになる。そのため、何か大きな変化への対応は、どうしても遅くなるのが常。まぁ、これは、フィリピンに限ったことではなく、日本の場合は、もっとひどいかも知れませんね。

フィリピン教育省の職員である家内など、トップのアホさ加減に、いつも半ギレ気味で仕事してます。今回の土壇場での延期に関しても「そうなるのは、最初から分かってた」。

ただ面白いのは、教員の給与水準が、概して公立校の方が高いらしいこと。以前、息子のクラス担任だった先生は、同じ年に2回も変わりましたが、両方とも公立学校への移籍が原因。そりゃ、給料高い方に欠員が出たら、そっちに行きますわな。こういうところは実にドライで、ビジネスライク。

そして、私立高校の英語教師が本職の、我が家庭教師のアン嬢にも、授業再開の影響が。なぜか、学校が休みの土曜日に仕事をすることになって、私のイロンゴ語(西ネグロスの方言)レッスンは、土曜日から金曜日の朝へシフト。

年がら年中夏休みの私には、どっちでも構いませんけどね。

ということで、まだら模様で再開された学校教育。これが日本だったら、やれ教育格差だの、不平等だの、大騒ぎになりそうです。ところが昔から、社会のあらゆる場所で、剥き出しの格差が、堂々とまかり通っているフィリピン。

政府や教育省の無能さを指摘する人はいても、いまさら格差そのものを非難する声は、少なくとも私の周囲からは聞こえてきません。だって、私立校に通っている児童の保護者たちは、(フィリピンにしては)高い授業料を支払ってるんだから。

義務教育に関して、この理屈が、必ずしも正しいとは思えませんが、取り敢えず我が子の授業が再開されたので、ほっとしているというのが、今の正直な気持ちです。


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