2021年8月17日火曜日

死者と向き合う8月

 もう8月15日も終わってしまいましたが、多くの日本人にとって8月は、鎮魂の月だと思います。

お盆〜盂蘭盆〜は、語源がサンスクリットともアヴェスター(古代イラン語)とも言われているそうです。いずれにしても、遥か西方からインドや中国を経由して日本に伝わった習慣らしい。真冬じゃなくて真夏なのは、浄土から死者の魂が帰って来た時、窓を開け放していられる季節だからでしょうか?

本来、旧暦の7月15日だったお盆は、明治の改暦後も1ヶ月早めることはせず、多くの場所で旧暦のまま、つまり現在の暦で8月15日前後になったとのこと。7月だと、まだ梅雨が終わってないかも知れない時期ですからね。

まず忘れてはならないのが、8月6日広島、9日長崎の原爆忌と、その一週間後の15日が敗戦記念日。戦後17年も経ってから生まれた私でも子供の頃は、それぞれの平和祈念式典をテレビで見るのが、夏休みの恒例行事。学校の図書館には、空襲や原爆、戦争に関する本がいっぱいあったし、「8月=戦没者への慰霊」が、心に刷り込まれています。

そして8月12日は、1985年に日航機が御巣鷹山に墜落して、520名の命が失われた日。忘れもしないあの日は、初めてもらったボーナスと盆休みを利用して、伊丹〜羽田の空路で、東京ディズニーランドへ観光中。1日遊んでホテルに戻ってテレビを点けたら、「日航機行方不明」のニュース。家族には詳しいスケジュールを告げずに、当時のガールフレンドとの旅行だったので、実家では大騒ぎになってました。


さて、私の住むフィリピンでは、まったく同様に死者の魂が家族の元に帰ると信じられているのが、11月1〜2日の万聖節と万霊節。そして、フィリピンにとっては解放記念日になる8月15日にも、特別な催しとかテレビの特集番組って、少なくとも私は、日本人が主催するもの以外、見聞きしたことがありません。

また、真夏のバケーション・シーズンが4〜5月。つまり一般的なフィリピン人にとって、8月には特別な意味が、あまりないんですよね。コロナ禍の今は別として、そもそも学校では普通に授業やってるし。なので、8月の前半にしんみりした気持ちになってるのは、ひょっとするとここネグロス島のシライ市内で、私だけなのかも知れません。

ただ8月6日は、私と私の家内の家族にとっては特別な日。たまたま広島原爆忌と同日、15年前、2006年のこの日、家内の母がガンが原因で亡くなりました。まだ60代の前半で、私が建設の計画をしていた家も同居前提。ちゃんと義両親の部屋も用意していたんですよ。その宅地も、義母が探してくれた物件。ずいぶん楽しみにしていたのになぁ。


今年も義母の命日にはお墓参り
私個人には、さらにもう一つ。

実は数年前に亡くなった前妻の誕生日が、なんと8月6日。さすがに今の家族の前で大っぴらに悼むことはできないし、離婚してずいぶん経っているので、それほど重い感情ではないものの、やっぱり心の奥底に引っ掛かりを抱えております。


ということで、私には何重もの意味で鎮魂の月も、半分以上が過ぎました。そろそろ気持ちを切り替えて、9月を迎えたいと思います。何と言っても、フィリピンでは9月からクリスマスの準備ですからね。


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