2014年7月24日木曜日

子供大国フィリピン

だいぶ以前から少子化が大問題になっている日本ですが、まったく反対に、ASEAN諸国でもブっちぎりの人口増加率を誇っているのがフィリピンです。ネットの記事によると、昨年総人口1億の大台を突破して、10年以内には日本の人口も追い抜く勢いだとか。

詳しい分析は、専門の方々に任せるとして、生活実感としても本当に子供が多い。道歩いていても、そこらじゅうで子供が遊んでるの見かけます。親戚や息子の友達の家に、誕生日祝いでお邪魔したら、もう湧くように子供がうじゃうじゃ。子供の誕生パーティは、フィリピンの経済を支える大きな要素ではないかと思えるぐらい、ちっちゃな赤ちゃんでも、とんでもなく盛大に、何十人もお客さんを呼んで開きます。

自宅が狭い人は、マクドナルドやジョリビーみたいなファーストフードの店の二階フロアを借り切ってパーティ。結構頻繁に見かけますね。とにかく、こういうことでは大の見栄っ張りのフィリピン人。1ヶ月の稼ぎを全部つぎ込んだりしても平気。

ただ、貧乏人の子沢山とはよく言ったもので、身の回りを見ても子供の数と学歴や収入は、どうも反比例しているようです。家内の大学の友達だけを見ていると、まず40過ぎで独身の人が多いし、子供がいてもせいぜい二人まで。日本と同じような状況。

ビザ取得や更新、そして日本の領事館があるので、各種の手続きで頻繁に訪れるセブで、空港から市街地の途中、いつも見かける産婦人科医院の壁に書かれている「啓蒙ポスター」が、こうしたフィリピンの状況を物語っています。

避けるべき妊娠・出産
 多過ぎ(too many)
 頻度高過ぎ(too often)
 出産年齢低過ぎ(too young)
 出産年齢高過ぎ(too old)

わざわざ大書してあるということは、多いんでしょうね、こういう出産。
息子が通う小学校でも、時々上のお姉ちゃんが末っ子の面倒見てるのかな?と思ったら、母親だったり…。どう考えても14、5歳の時に生んでる勘定になります。それとは逆に、もう孫ができるというのに、下の子が小学生だったり。

戦前の日本のような話ですが、5人6人兄弟姉妹は、決して珍しくありません。さらに、これは実際に家内の親戚にいるんですが、カトリック信徒間では離婚が許されないはずなのに、今の奥さんが(分かっているだけで)3人目で、それぞれに子供が2〜3人づついるなんて話もあります。こちらもそんなに珍しくない。

日本では、経済的な理由で子供を作らない、作れないと言いますが、金があろうとなかろうと、お構いなしのフィリピン。気になって調べてみたら、WHO(世界保健機構)の2010年の調査では、1000人出産当たりの死亡数が、日本の1人に対して、何と14人。やっぱりなぁ、という感じですね。

子供は少ないより多い方が幸せだと、単純には言えないというのが、子供大国フィリピンに住んでの偽らざる気持ちです。


息子が通う聖テレシタ学院の子供達。小学校の数も児童数も多い。


0 件のコメント:

コメントを投稿