ほぼ毎日、子供の弁当に昼と夜の家族の食事を作るようになって、1年半ほど過ぎました。フィリピンに移住して、早期定年退職状態の日々。毎日時間はあるし、だいたい日本にいるのと変わらない食材が手に入るので、日本食欲しさに始めた料理。さすがにこれだけ続けると慣れてきて、家族も私が作るのが当たり前状態になってきました。
以前にも書いたように、日本食と言っても本格的な和食ではなく、カレー、トンカツ、ラーメンに餃子などなど。日本の家庭で普通に出てくるような食事です。ありがたいことに、キッコーマンの醤油、ほんだし、みりん、味噌、といった調味料は、割高ですが手に入るので、味噌汁や肉じゃが、麻婆豆腐、ゴーヤチャンプルーなど、日本で食べた味を再現できます。
家族にも好評で、特にカレーの日は息子だけでなく、メイドのアミーも大喜び。先月の万聖節(フィリピンのお盆)に帰省の時には、ぜひ両親や弟・妹たちに食べさせたいと、カレーのルーを持って帰ったほどの気に入りよう。(こちらの輸入食材を扱うスーパーでは、ハウスのカレー・ルーを売っています。)
こんな具合に、最初のうちは食事の度に「美味しい、美味しい」と言ってくれていたのですが、最近は感動がすっかり薄れたようで、頑張って作っても黙って食べています。寂しいことですね。
しかし、よ〜く考えてみると、生まれてから30歳を幾つか過ぎるまで、母親に毎食料理してもらってたわけですが、あんまり「美味しい」と言って食べた覚えがありません。今頃になって、あの時もう少し感謝の念を表現しておけばよかったと思っています。家内に対しては「いただきます」の代わりに「〇〇(家内の名前)、ありがとう」と言ってますが、美味しいとはあんまり言ってないなぁ。
そんな過去の自分の姿は棚に上げて、この頃は家内や息子に「不味かったらしょうがないけど、美味しいんやったら美味しいと言え」と、半強制的に「美味しい」を言わせてます。アミーまで日本語の「美味しい」を覚えてしまい、食事中に目が合うと恥ずかしそうに「オイシィ」。
これを読んでいただいてる方で、日々誰かに食事を作ってもらっている人がいたら、ぜひ「美味しい」を言ってあげてください。絶対に喜ばれますから。
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