2015年12月19日土曜日

リユニオン 再会の季節

OFWと書くと何やら新手の格闘技団体みたいですね。そうではなくて、これは「Overseas Filipino Worker」。フィリピンから海外への出稼ぎ労働者のことです。出稼ぎと言っても建築現場の土方やメイドさんのような単純労働だけではなく、企業の管理職や空母に勤務する軍医さんなど様々な職種の人がいます。

私たちのお隣さんで、家内の高校からの友達ナンシーは、お兄さんのレネがUAE(アラブ首長国連邦)のドバイにいて、航空機メーカー・ボーイングのマネージャー。レネの稼ぎで、綺麗な家が建ってそこにナンシーと一人息子のポールが住んでいられるわけです。

このOFW、フィリピン全人口の1割もいて、国家予算に匹敵する額の仕送りをしてるそうです。まさにフィリピンの大黒柱。そしてクリスマスには、里帰りで「国家の英雄」たちが一時帰国します。この時期には、大統領がマニラ国際空港の到着ロビーでお出迎えするのが慣例。ホンマかいなと思いましたが、以前日本にいる頃、家内と一緒に里帰りしたら当時のアロヨ大統領が到着ゲートで待っていました。すごい!

ネグロス島の場合、海外だけでなく首都マニラで働いている人たちも続々と帰省。こうなると、フィリピンでは当然のように連日パーティの嵐に。それでなくても大家族が多いこの国。中にはまだ幼い子供を故国に残して、親族一同のために外国で働いている人もいます。それはもう感動の再会。

こちらでは再会は「リユニオン」。英語をそのまま使います。先日紹介した写真スタジオとか、ちょっと大きなレストランでは「リユニオンにご利用ください」と広告を出すほど、フィリピン人にとっては恒例行事。

家内の従妹や叔父の三家族、医療関係の仕事でアメリカのシカゴに住んでいます。さすがにアメリカは遠くて毎年里帰りは無理ですが、今年は、マニラ在住の新婚の従弟が来週ネグロスに帰省予定。我が家にもご飯を食べに来てくれるので、そろそろメニューを考えないといけません。

そう言えば、家内が日本にいた頃、義父は家内の里帰りを指折り数えていて、帰ってくると帰国まであと何日とまた数えてました。フィリピン人にとってクリスマスとは、宗教的な意味以上にとても大切な季節なんですね。


今年もシライ市役所前の広場にお目見えしたツリー



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