2016年7月29日金曜日

フィリピン ラン活事情

「ラン活」って何のこっちゃと思ったら「ランドセル活動」のことなんですね。ネットで見ると、最初は意味が分からなかったと書いている人がいるようなので、それほど普及した言葉でもないようです。

「○○活」スタイルの造語が、最近は大流行り。多分就職活動を略した「就活」からでしょうか。「婚活」「終活」ぐらいまでは、自分で使わないまでも見聞きはしてましたが、「妊活」「離活」「朝活」「転活」...。日本人って、こういう言葉遊びの流行が好きなのか? ちょっと前、養老孟司さんの「バカの壁」がベストセラーになった時には、「○○の壁」があちこちに氾濫してました。

さて、フィリピンの場合、日本のランドセルに当たるのが、トローリー・バッグ。フィリピンでは「トローリー」と呼ばれています。ちょっと馴染みの薄い名称ですが、要するに底の部分に小さな車輪が付いた鞄で、旅行鞄としては、日本でも使っている人が多い。

フィリピンの小学生向けのトローリーは、それほど大きいものではなく、容積だけだと、日本のランドセルより少し大きい程度。フィリピンでは一冊の教科書がやたら大きくて、しかも分厚い。それを毎日全教科持って行くのが普通なので、小学生では、とても背負えないほどの重さになってしまいます。なので、コロコロ転がすという訳。



それだけでなく、小さな子供を徒歩で学校に通わせる習慣がないフィリピン。暑さもあるし、野犬が多くて、小学生だけで歩かせると危ない。自家用車がある家庭なら、車での送り迎え。なければ、トライシクル(輪タク)での移動が基本です。自分で持ち運ぶというより、荷台に積みやすい形状優先。そういう事情で、子供の通学鞄は、トローリーが定着したらしい。

フィリピンの新学期は六月。それに先立つ夏休み中の四月・五月には、こちらのデパートや玩具売り場では、新作トローリーがずらりと並びます。その半分ぐらいが、アニメや特撮のキャラクター物。男の子だとニモやトイ・ストーリー、女の子だとプリンセス・ソフィアやアナと雪の女王などが人気。


ただ日本のように、半年も前から人気のバッグを購入するために、親や祖父母が血眼になるなんてことはありません。

小学校4年生の私の息子も、こちらの学校に転入する時に、トローリーを買い与えました。だいたい登校には、これを使っていますが、たまに授業が少なかったり、特別授業で教科書不要の日には、日本で買ったランドセルも。他の子供たちも、そういう時は小さなバックパックを担いでいるので、さほど好奇の目では見られませんね。


もう4年生ですが、あまり使わないので
きれいなままのランドセル


0 件のコメント:

コメントを投稿