昨日(2019年3月27日)、日比ハーフの息子が、地元ネグロス島・シライ市内の小学校を卒業しました。この学校、聖テレシタ学院(Saint Theresita's Academy / 略称STA)は、英語での教育を基本とする私立で、小・中・高校の一貫校。息子は小学校を修了しても、引き続き同じ場所、同じ校舎の学校に通い続けるし、同級生の顔ぶれも大差はないでしょう。
それでもやっぱり、6年目の節目であることには変わりません。ちょうどフィリピン移住直後に、1年生から入学だったこともあって、私にも若干の感慨があります。まぁ、本人は取り立てて思うところはなく、夏休みになって嬉しいだけかも知れません。(フィリピンでは学年が終わってから、4〜5月が夏季休暇)
さて、親として初体験だったフィリピンの卒業式。校長先生やら卒業生代表の挨拶があり、一人づつ卒業証書を貰って、各種の表彰があって...のような、やること自体に、日本のそれと、そんなに大きな違いはありません。
ただ、STAは、校名にカトリックの聖人名を冠することからお判りのように、全体が、ほぼカトリック国であるフィリピンの中にあって、さらに宗教色が強いミッション系。校長を始め、関係者の多くがシスターであり、「Christian's Life Formation / キリスト教徒の生活形成」という、授業科目があったり。
そして、保護者が集まる学校行事ではミサが付き物で、卒業式ともなると、日曜日の朝に行われると同等レベルの礼拝が。昨日の場合、午前中に約2時間の独立したミサが行われました。神父さまが来られるのは当然ながら、聖歌隊と独唱のためのプロ並みの歌手、キーボード奏者も参加。
息子の同級生に、ママ友・パパ友
ミサの後は、一旦全員が帰宅し、お昼を済ませてから再度の登校。これが結婚式のお色直しみたいなもので、ミサでは正装の人に混じって、ジーンズにTシャツ、足元はサンダルの人がちらほらだったのが、今度は全員が、それなりにビシっとした服。午前中にもちゃんとした格好でも、お母さん達はさらにグレードアップ。家内も違うドレスに着替えてました。
さらにすごいのは、女の子がほぼ全員しっかりお化粧。中学・高校も合同の式典なので、16〜18歳ぐらいならまだしも、13歳やそこらの小娘まで、メイクをキメてます。でも、あんまり慣れてないもんだから、だいたいやり過ぎになってしまう。中にはお母さんよりオバちゃん顔になってる子がいるのは、苦笑するしかありません。
もう一つ、日本と大違いなのは、父親の出席が普通なこと。平日の、しかもミサを含めると、丸一日の行事であっても、ざっと見たところ半分以上か2/3ぐらいは両親同席。椅子の背中に貼られた座席指定には、全部「ミスター&ミセス誰々」と名前が印刷。まぁ、これが日本以外、世界の常識なんでしょうね。
私が感じた最大の違いは、緊張感の無さ。日本でこの手の式典って、準備側も出席者も、ガチガチに硬くなって、ちょっとした間違いや粗相でも一生の恥、みたいなことになりそう。ところが、ここでは先生も親も終始リラックス。多少の私語は誰も気にしないし、幼稚園ぐらいの幼い弟や妹が当たり前にいて、その子たちが愚図っても、周囲が苦情を言うこともない。
中にはお菓子を持ち込み、ママ友・パパ友と分け合って、式の最中に軽くミリエンダ(おやつ)をしたりもする。さすがに大声で談笑、とまではいきませんが。
これがフィリピン全体、どこでも同じなのかどうかは分からないけれど、恐らく、日本人学校などを除けば、似たような雰囲気だろうと想像されます。
それに加えて印象的だったのは、ミサの説教の途中、神父さまが生徒の席まで降りてきて、何人かの子に「将来、何になりたい?」との質問への答え。パイロットとか、コックさんなら、日本でもあるでしょうど、国を守るために軍に入りたい、薬物犯罪者を逮捕するために警官になりたい、あるいは神父さまになりたい、と言う子供は、滅多にいないでしょうね。
ということで、次回は卒業式での服装について、もう少し詳しくレポートします。
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