今年は3日間ともよく晴れて
暑かったネグロス島シライ市
そう言えば、まだ家内と大阪府茨木市に住んでいた頃。カトリック教会や、市のボランティアによる日本語学校などで知り合ったフィリピンの人達は、万聖節を「お盆」と呼んでました。
この時期だけは、死者の魂がこの世に戻ってくると信じられ、遠方に住む親類縁者が、田舎に集まってお墓参りをしたり、亡くなった近親者を偲んで食事をしたり。やってることは、まったく同じ。おそらく元をただせば、ルーツは一つだったんでしょうね。お盆と言いたくなる気持ちも分かります。
私の場合、日本にいた時は大企業勤め。毎年、夏季休暇と称して、2回の土日に挟まれた一週間丸ごと休みのパターンで9連休。なので、大抵は家内の里帰りでネグロス渡航。祖父母の墓参りは、お彼岸に済ませていたので、厳密にはお盆休みではありませんでした。
考えてみるとお盆に限らず、年中行事で、毎年決まった場所に出かけて、決まった人達と会う、ということが、昔に比べてずいぶん少なくなっていたように思います。私がまだ小学生ぐらいだった昭和40年代には、何かというと両親の兄弟が勢ぞろい。特に母方は行き来が密で、私と弟2人を含めた従兄弟姉妹14人が、よく顔を合わせたもの。
ところが祖父母の葬儀を最後に、盆暮れでも集まることがなくなり、子供の頃しか知らない親戚など、もう顔も分からなくなっているほど。寂しい限りです。
それに対して、ここネグロス。
万聖節はもちろん、クリスマスにお正月、イースターなどの国全体の祝祭日だけでなく、誰かの誕生日や命日、果ては結婚記念日に至るまで、とにかく親戚が集まる機会の多い事。おまけに海外出稼ぎ組が、何年かに一度帰国する時も大集合。
日本の親戚だと、中には面倒な爺さん婆さんがいたりして、あまり気乗りしなかったけれど、こちらは平均年齢が低くて、若者や子供比率が高い。それに加えて、パーティ大好きの国民性なので、フィリピンの親戚ならば、毎月会っても次が楽しみになるぐらい。こうなると、親戚が集まる年中行事って、いいものなんだと思えてきます。
フィリピン・ネグロス島に移り住んだお陰で、日本では忘れてしまったような、人生の楽しみ方を再発見している感じです。
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