2018年11月5日月曜日

ビフォーアフターに依頼したい


久しぶりに家内の実家に行って、少々驚きました。何が驚いたって、しばらく見ないうちに、家の中がモノで溢れかえっていたこと。

ここには、我が家から歩いても20分ほどの距離。家内の父と弟夫婦、その子供で中学生の兄妹(つまり息子の従兄姉)の5人が住んでいます。家内が生まれてすぐに購入して、かれこれ50年。決して狭いわけではなく、ガレージはあるし、トイレとシャワーがセットになった浴室が二つ。日本的に言うと2LDKで、敷地はざっと70平米はあります。

普通にしていたら、そこそこ、ゆったり暮らせるスペースのはずが、車が3台に50インチの液晶テレビや、カラオケセット。なぜか日曜大工で作ったらしい本棚が3つもあって、間仕切り代わりにリビングを分断。ソファも家のサイズには不釣り合いに立派なのがあるし。

元々窓が少なく、風通しがあまり良くなかったので、ここまで高密度の家具調度だと、扇風機なしだとジットリ汗ばむ蒸し暑さ。私が訪ねたのは夕方だったし、昼間少し雨も降って、外は涼しいぐらいだったんですけどね。毎晩エアコンつけっ放しで、電気代がかさむとこぼすのも分かります。

こう書くと、貧乏な家族なのかと勘違いされそう。
実は、義弟はシライ市役所の管理職。妻はベテランの教師だし、義父は年金生活者。面と向かって世帯収入を訊いたことはないけれど、月6〜7万ペソ程度は稼いでるんじゃないでしょうか。ネグロスならば、相当余裕のある金額。つまり、家の増改築は無理でも、可処分所得は十分という感じ。

昭和30年〜40年代生まれの世代なら、この状況は笑えないと思います。物心ついてから、高校生ぐらいまでって、高度経済成長を経てバブル期の頃。途中でオイルショックはあったものの、ほぼ一貫して親の給料は右肩上がり。

狂乱地価のお陰で、広い家には住めなくても、どんどん大きくなるテレビに、これまたでっかいステレオ。電子レンジに全自動洗濯機。クーラーに食器洗いなどなど。モノを増やすことで、豊かさを実感したものです。

当時の家の中を思い出すと、家内の実家ほど凄くはなくても、似たようなもの。父親は大の読書好き。読むだけなく、蔵書の量が半端ではなく、居間に設えた高さ2メートルぐらいの特注本棚に、毎日押し潰されそうな気分でした。

そう言えば、住んでたのも同じ5人。父は、騒々しい子供3人から逃げたかったのか、押入れを改造して、たたみ半畳ほどの空間を書斎代わりにしてましたね。義弟もまったく同じように、小部屋を作って閉じこもっているのには苦笑い。

これはもう、劇的ビフォーアフターにお願いしたくなるレベル。本格的なリノベまではしなくても、もうちょっと収納を工夫すれば、ずいぶんマシになるんだけどなぁ。実際私は、隣街に住む友人(日本人)宅の改修工事を手伝って、結構喜んでいただいた経験もあります。

ただ、義弟は建築士のライセンスを持つその道のプロ。ビルダーにも顔が利くし、私が下手に口出しすることもできません。第一、義弟を含めて当の住人たちは、そんなに不便も不満も感じていない様子。親戚とは言え、ただの外国人の私は、黙って見守るしかなさそうです。


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