2018年11月18日日曜日

サブディビジョンの危機


約1年前、私たち家族の住むサブディビジョン(宅地)で、大金持ちで大邸宅に住んでいるのに、共益費を滞納している人が多く、問題になっているという投稿をしました。(共益費の滞納)。

その後も、払わない奴はずっと未納のままで、ついにサブディビジョンの管理事務所がキレて、夜間の街灯はもう点灯させないし、警備員は全員解雇するとのお達しが。このセントフランシス・サブディビジョンは、約300ヘクタールの敷地面積で、ざっと600世帯が居住。そのうち、ちゃんと共益費を払っているのが1/3だけと言うから驚きます。

そして今日、緊急招集されたロット(分譲地)のオーナー会議。議論は当然ながら地元の言葉(イロンゴ語)なので、ここは家内に行ってもらうしかありません。昼過ぎの午後2時に出かけて、帰ってきたのが5時前。相当紛糾したらしい。

結局、未払いのオーナーは、ほとんど欠席。それでも通常は20人程度しか集まらないこのミーティングに、60人もの出席者。口々に、私たちはちゃんと払ってるのに、警備員の解雇は困ると大合唱。そりゃそうだ。私だって同じことを言うでしょう。

ちなみに現在の共益費は、1ロット(平均して150平米)につき150ペソですから、たったの320円。私たちの所有しているのが4ロット(600平米)なので、月1300円。かなり大きな家でも、せいぜい8ロット(1200平米)ぐらいなので、2600円。いくら日本との経済格差が大きいネグロスでも、ここに住んでいて、払えないような金額ではありません。

滞納分は免除して、来年からちゃんと払えば許してやろうという妥協案も出たらしいけど、それは不公平だと一撃で却下。当たり前や。

こういう話、フィリピンでは珍しくないらしい。鳴り物入りで分譲を開始した高級住宅地が、共益費不払い慢性化のために、警備員も照明設備も維持できず。管理者が早々に諦めて放り出し、拳銃強盗や殺人の犯罪が横行したりすることも。

そもそも、セントフランシスに居を構えている人たちって、警備がしっかりしてるからこそ、この場所を選んだはず。まったく理解に苦しみますね。

最悪の場合、警備員がいなくなったら本気で怖いので、顔見知りの隣人3〜4世帯の共同で、夜間のみのガードマンを雇おうかと、家内と話をしていたぐらい。拳銃購入の選択肢もありますが、やっぱり子供もいる家の中に、人を殺せる凶器を置くのは、気が進まないし。

ところが幸運なことに、今、宅地オーナー会の会長さんが弁護士。彼の提案による今日の結論は、以下の通り。

警備員も夜間の街灯も従来通り継続する。その代り、犯罪者の侵入などで、未納者宅から警備員詰所に通報があっても、一切対応しない。その家の周辺のみ照明は使用不可。未納者所有の自家用車が宅地のゲート通過の際は、警備員ではなく、自分でゲートを開けさせる。

まるで嫌がらせみたいな話ですが、共益費支払いを促すには、こんな子供っぽい手段も仕方ないんでしょうね。私としては、警備の現状を維持してもらえるなら、文句はございません。

ということで、今回のサブディビジョンの危機は、何とか回避されました。取り敢えずはやれやれです。それでも、金を払わない連中が徹底抗戦の構えに出たら、次はどうなることやら。まだ安心できない年の瀬になりそうです。


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