2015年9月24日木曜日

隣人の死


私たち家族の住む宅地、セント・フランシスには(フィリピンでの)外国人オーナーが多く、すぐ隣には二軒続けてアメリカ人が住んでいます。その一軒のご主人が亡くなりました。もうかなり高齢ですが昔は軍人だったそうで、いつ会っても背筋はまっすぐ、イタリア系だからか、襟のあるシャツにスラックスで身なりもキチンとしていました。

よくあるパターンで、奥さんがフィリピン人。私の息子が通う小学校の同級生の女の子がいて、いつもでっかいフォードを自ら運転して送り迎え。その子はハーフには見えなかったので、奥さんの連れ子かな?と思っていたら、実は孫。養子ならぬ養孫。

どういう訳か、その女の子の両親は別の家に住んでいて孫娘だけと同居。不思議な家族ですね。亡くなったアメリカ人の奥さん(女の子の実の祖母)は、あまり社交的とは言えない性格らしく、ほとんど表に出ることもなく話もしたことはありません。

この老夫婦がアメリカに里帰り中、旦那さんが急死したとのこと。これが一週間ぐらい前の出来事で、そのまま母国の土に還るのかと思ったら、わざわざ亡骸を空輸してフィリピンに埋葬の予定だと聞かされました。いよいよ不思議な話。この日曜日には近くの墓地で葬儀があって、私たちも参列します。

もう母国には身寄りもなかったのか、それとも何か事情があるのか。多分、終の住処のつもりで建てたであろう自宅。裕福な住人が多いセント・フランシスの中でも一際目立つ豪邸だったのに、結局、地球の反対側で人生の最後を迎えるとは、なんとも皮肉なことです。とても他人事とは思えません。

ここまで書いたところで、今度は家内の友達の旦那さんが心臓発作で急死したと電話がありました。会ったことはない人ですが、私の同い年の52歳でまだ小学生の子供さんを残しての他界。

こう立て続けに訃報があると、やっぱり自分の人生の最後のことを考えてしまいますね。まだまだ自分は元気で、20年や30年は大丈夫と思い込んでいますが、こればっかりは「神のみぞ知る」。お二人の魂の平安を祈ります。


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