今日は、冬至。一年で一番昼間の時間が短い日。こればかりは全地球規模で、共通の現象。しかし日本に比べてフィリピンは、約3000キロも赤道に近いので、同じ北半球と言ってもだいぶ雰囲気は異なります。
大阪では夏至の日没が午後7時15分ごろで、冬至は午後4時50分ごろ。その差は約2時間半。それに比べて、ここネグロス島だと、夏至が午後6時30分ごろで、冬至が午後5時30分。たった1時間しか違わない。日本では「秋の日はつるべ落とし」なんて美しい言い回しで、表現されますが、こちらでは誰も、日が短くなったことを意識しないでしょうね。
実際、生活してみても、4〜5月の特に暑い時期を除くと、季節を感じることはほとんどありません。最低気温は平地だと20度以下になることはまずないし、大抵の花はいつも満開。枯葉は散らず、年中新緑。自然よりも、クリスマスやイースターなどの人間が決めた行事で「1年経ったんだなぁ」と思うのが関の山。昔のどの写真を見ても、Tシャツに短パンだと、不思議に時の移ろいが、日本にいた頃より早く感じます。寒かったとか、暑かったとかいうのは、記憶や時間の感じ方にも影響があるものらしい。
そんなフィリピンの四季(というより、せいぜい二季?)も、稀に実感されることも。ちょうど今頃の、冬至を挟んだ前後1か月間ぐらいの毎朝7時ごろ。自家用車で子供を学校に送って行く時間帯に、小学校から自宅に戻るルートが、日の出の方向とぴったり重なり、真正面から朝の直射日光を浴びて運転することになります。
しかも、夜間に激しい雨が降って、早朝には止むパターンが多いので、路面がびしょ濡れで、反射光も眩しく、とても危ない状況。その上、私は極度の近視。メガネ無しでは運転できず、最近は老眼が進んでコンタクトレンズも使いづらい。つまりサングラスがかけられません。今は、クリスマス休暇ですが、年が明けたら、またあのヒヤヒヤ運転再開です。
もうちょっと情緒のあることで、季節を感じたいけれど、これも、寒い冬無しで生活できることの代償というものでしょうか? 考えてみれば、寒くて暗い冬の朝、布団から出るのも一大決心の場所には、戻りたくはないですね。会社勤めの頃は、だいたいそういう朝、特に月曜日に「退職」の文字が頭に浮かんだものでした。
今日、冬至の黄昏時
空がピンク色に染まりました
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