2018年10月10日水曜日
仕事ができるフィリピン男子
フィリピン人は怠け者、特にフィリピンの男は仕事ができない、フィリピーノを夫にすると、妻が養わないといけない...。
フィリピンという国に関わり始めてもう23年。移住してからでも6年近くが経過して、もう本当に耳タコなぐらい聞かされた、フィリピン男性への偏見。特にこの思い込みが激しいのが、フィリピン女性と同棲したり所帯を持つ、自称フィリピン通の中高年日本人の男たち。私の見る限り、相手は水商売関係というのも、よくあるパターン。
敢えて夜の仕事に就くのは、大抵は貧乏だから。親兄弟が生活に十分な稼ぎがあれば、わざわざそんな職業は選ばない。つまり、父親を始めとして、失業してたり、手に職がない男性に囲まれている環境。その稼ぎ頭の女性をパートナーにするから、フィリピンの男=働かない、という偏見で凝り固まってしまうんでしょうね。
確かに、私の周囲を見渡しても、スーパーのレジ係や飲食店の従業員など、女性の比率が高いし、家を建てた時の建材購入では、担当者が女性だったほうが対応がしっかりしている印象はあります。
だからと言ってフィリピン男性が、全員ダメ男君なわけがありません。大工や配管工、電気屋のオッちゃん、兄ちゃんにもキチンと仕事をしてくれる人はいくらでもいるし、フィリピン人の船乗りは世界中で働いている。
今でもよく覚えているのは、近所で活動するNGOの手伝いで、店のロゴ、看板、メニューなどの製作を手伝った時のこと。仕事の依頼で訪れた、バコロド市内のグラフィックデザイン事務所。そこで見た男性デザイナーたちが、フォトショップ(グラフィック用のパソコンアプリ)を、スピーディに操作して、見る間にTシャツ用の図案を仕上げていく様は、なかなかの手際。その道のプロだった私でも、あそこまで習熟してませんよ。
そして、このブログが縁で知り合った、セブ在住の若き日本人女性Mさん。彼女は、ネグロス出身のフィリピン男性と恋に落ちて、大学卒業後は彼氏と一緒にバコロドに定住。その後仕事の関係でセブに引っ越したものの、今でも友達付き合いをさせてもらってます。
その彼氏の名前が、私の洗礼名と同じくフランシス。しかも誕生日まで同じという、何となく因縁浅からぬ感じ。ぱっと見は大人しそうで、口数も少ないフランシス君ですが、実は外資系プラントメーカーに勤めるエンジニア。配管などの機構設計が専門だそうです。
かなり優秀らしく、つい先日もMさんをセブに残してアメリカに業務出張。考えてみれば、英語は普通に喋れるし、専門能力があるんだから、なまじっかな日本人よりも使える人材でしょうね。今ではセブ市内でオフィス勤務のMさんより高収入とのこと。誰や、フィリピンの男と一緒になったら、相手を養わないといけない、なんて言うのは?
ということで、不幸にして、ダメなフィリピン人男性しか知らないという、アンラッキーな日本人諸氏。もう少し行動範囲を広げて、それなりに教育や収入もある人たちと交友関係を持つことを、強くお勧めします。ごく限られたアングルだけで、一つの国に対する固定概念を持つのは、自分自身の人生にもマイナス効果が大きいもの。もしフィリピンに住んでいるんなら、尚更ですよ。
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