2018年12月22日土曜日

養鶏業より養鯉業

この頃フィリピンでは、「錦鯉」が流行っているらしい。行きつけのレストランにある池や、ちょっと洒落た商業施設の水槽などで、錦鯉が飼育されているの時々見ます。それだけではなく、ショッピングモールでの週末催事で、錦鯉の展示販売を見ました。

フィリピノ語ではなく、英語の「Carp」でもない。そのものズバリ「Koi」。バケーロ(馬鹿野郎)とかシャブ(覚醒剤)なんてひどい言葉じゃなくて、こういう日本語がそのまま使われるのは、気持ちがいいですね。




聞くところによると、フィリピンだけではなく、錦鯉はあちこちで人気らしく、海外の愛好家には「Nishikigoi」がそのまま通じるみたいです。

ちなみに、錦鯉って、てっきり中国が原産なんだと思ったら、江戸時代の越中・二十村郷(現在の新潟県、長岡市や小千谷市)が発祥の地。交通の便が悪く、冬季の食料不足への備えとして棚田で飼われていた鯉の中に、色鮮やかな個体がいて、それを品種改良したんだそうです。唯一の日本原産の観賞魚とのこと。

大正時代には、各地で品評会が行われるまでになり、今では最高取引額の記録が4000万円なんて、とんでもないことに。私のような庶民は、ヤクザが豪邸の庭で飼っているものと、勝手なイメージを作り上げてしうほど。もちろん、そこまで高額なものばかりではなく、1000円ぐらいからでも入手可能。

ただ、熱帯魚や金魚と違い、成魚になると40〜50センチか、それ以上に育つので、水槽で飼うには少々不向き。やっぱり池がないと無理で、日本ではお金持ちのシンボルみたいなことになるのでしょう。(最近では、水槽でも飼える小型の錦鯉もいるらしい)

フィリピンでも、熱帯魚を飼うのはポピュラーですが、さすがに中流程度の家庭で錦鯉は見たことがありません。富裕層でないと飼育環境が整わないのは、日本と同様ということ。いずれにしろ、贅沢品にも手が届く層がどんどん増えているフィリピン。身近なところでも、それを当て込んでビジネスを始める人も出てきました。

それが他でもない我が隣人。ちょっと前まで、1000平米ぐらいある広大な庭に、闘鶏用の雄鶏を飼育して、年に数回、深夜に及ぶ闘鶏大会を開く、実にハタ迷惑なお宅。住宅地でのギャンブルは、フィリピンでもご法度。家内に頼んで苦情を言い立てたこともあるぐらい。

その後、オーナーの爺さんがパーキンソン病に罹ったとかで、養鶏業の看板を下ろし、ここ数年は闘鶏も開かれず、平和な日々を送っております。数ヶ月前辺りから、闘鶏に使っていた鉄骨とトタン屋根の建物を解体してるなぁと見ていると、今度はなにやら、セメントで水槽みたいなものを作り出しました。


はは〜ん、養鶏業の店をたたんで、今度は養鯉業に鞍替えというわけか。旦那は寝たきりなので、おそらくは奥さんが仕掛け人かも知れません。

フィリピンならば、冬場の寒さがないし、水質や水温度変化にさえ気をつければ、比較的飼育が容易な錦鯉。騒音も出さないし、近所から文句を言われることもない。目の付け所は悪くなさそうですね。

それに多少の刺激を受けて、来年から本格的に動き出そうとしている、我が家のゲストハウス増築計画。敷地が300平米あるので、建物だけではなく、庭もきれいにしたいところ。なので、タイル張りの小さな池を作って、安い錦鯉の2〜3尾も飼ってみようかと思い立ちました。

日本に住んでいては、まず実現できなかったこと。どなたか自宅で錦鯉を飼育した経験のある方はいらっしゃいませんか? ぜひアドバイスをいただきたいです。


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