まずは、トイレのお話。
最初からトイレについては、いろいろ聞かされてました。まぁ、そんなに清潔なわけはないと、分かっていましたが、難儀なのはペーパーを流せないということ。
一応水洗式なので、それほど汚い感じはなかったのですが、何しろ下水管が貧弱なようで、紙流すと詰まるそうです。上水道はなく、共同の井戸からポンプで汲んで来た水がバケツに入れて置いてある。それを柄杓を使って流し、ついでに手でお尻も洗う。
フィリピンで左手で握手しない理由が、よ〜〜く分かりますね。その後石鹸できれいにするのですが、やっぱりこの手で握手はアカンわな。しかし私は、フィリピンに住んでいるのに、このスタイルは初めて。
家内の実家でも友達の家でも、そんなにお金持ちということはなくても、普通に水洗で、紙ぐらいは流せるトイレばかりでした。これはラッキーな偶然だったのでしょうか? ホームステイ前日に泊まったセブ市内のホテルも、バックパッカー向けの安い宿だったせいか、水道はあっても紙は流せませんでした。これは、どっちが標準なのか?
ともかく、この暮らしが受け入れられるかどうかは、水回りの環境に耐えられるかどうかで決まるんでしょうね。
意外にも快適だったのは寝床。当初、板の間にゴザ敷いて雑魚寝と言われてたのが、何と個室でしかもベッドがありました。私がお世話になった家は、「母屋」には壁がなく、竹製の高床式。ここが居間で、寝室は「離れ」で、ちゃんと壁があります。多分いつもは、ここで家族三人が寝てるんでしょうね。一人でベッドを占領して、ちょっと悪いことをしてしまった。
解放的な「母屋」
四畳半ほどの大きさの「離れ」
中には扇風機も置いてくれて、かなりゆっくり眠れました。しかし、どうしようもなかったのは、蚊。壁があるといっても隙間だらけなので、ほとんど外で寝てるのと変わらない。蚊が媒介するデング熱という怖い病気があるので、上下長いジャージを着てたのですが、手の甲や足、頬っぺたを刺されてしまい、結局短パンTシャツでも一緒。
さらに予想外に良かったのが食事。
前回も書きましたが、この家の主婦アナベルは、自宅でトロトロと呼ばれるおかず屋さんを営んでいます。朝は2時半(!)に起きて、当日の朝や昼のためにずらりの並べた鍋に、フィリピンの家庭料理を作る。冷蔵庫がないので、作り置きができない。
当然、家族は、朝起きると各自好きな料理を自分の皿に盛って食べるのですが、いつも作っているだけあって、これがヘタなレストランなんかより美味しい。スラムの体験ツアーなのに、これでいいのか?と思いつつ、毎度の食事が楽しみなるほどでした。
たった3泊だから言えるんでしょうけど、もっと堪え難い状況かと想像していただけに、慣れればそれほど悪くはない、スラムでの寝泊まりでした。
朝の果物 甘いマンゴー
朝は鶏どもに叩き起こされます
0 件のコメント:
コメントを投稿