2019年2月21日木曜日

ピンポイント・ブラウンアウト


Brown-Out(ブラウン・アウト)とは、停電を意味する言葉。フィリピン在住だったり、頻繁に渡航する人ならばよく耳にするでしょう。ここ5〜6年の経済成長のお陰で、マニラ首都圏などではかなり少なくなったそうですが、ここネグロスでは相変わらずの、電気止め放題。

昔に比べればマシになったとは言え、1〜2ヶ月に一度ぐらいは、週末に朝から夕方までの長時間計画停電はあるし、突発的に数時間なんてのも日常茶飯事。間隔は一定ではなく、3ヶ月ぐらい順調で油断してたら、1週間ぐらい連日で短いのが続いたり。夕食時であろうが、朝、シャワーを浴びていようが、いきなりブチっと来るのは、本当に困ります。

一番影響が大きかったのは、5年前の大晦日。日本ならば、まさに「紅白歌合戦」から「ゆく年くる年」が放送され、年が明けて家族で初詣...ぐらいのタイミングを狙い澄ましたようなブラウンアウト。親戚の女の子たちと囲むご馳走の乗った食卓も、何だか貧乏臭い新年カウントダウンになってしまった。

それに懲りて、自宅にディーゼル式の発電機を備え付けたので、半日やそこらの停電には困らなくなったものの、やっぱり騒音は大きいし、排気ガスもあるので、快適な環境とは程遠い。メンテナンスもこまめにしないと、いざという時に動かなかったり。

そして今朝は、停電状態の中で目覚めました。1日の始めにこれは、ちょっとガッカリ感が大きいですね。まぁ初めてのことではないので、気を取り直してカーテンを開けたら、1ブロック離れた道路の街灯が、全部ちゃんと点いてる。同じ宅地の中でも、電気が消えてるのは、我が家の周囲、ほんの数軒のみ。

こういうピンポイントで来られると、対応が面倒になるんですよ。停電している家の誰かが、セネコ(CENECO / Central Negros Electric Cooperative 中央ネグロス電力)に通報しないと、点検や修理に来てくれません。結局、私が何度も頼んで、電話をしたのは家内。それでも10分ぐらいでセネコのスタッフ2名が来てくれて、すぐに電気は復旧。フィリピンの公共サービスにしては、上出来の対応でした。

何が原因だったのか、スタッフは説明もせずにトットと帰っちゃいましたが、おそらく部品の老朽化みたいな、そんな事でしょう。つい数週間前には、焚き火が電柱に燃え移って断線、4〜5時間ぐらい何百世帯にも影響が出る停電があったばかり。こっちの人って、家から出るゴミで焚き火するのが、大好きなんですよね。

ところで、フィリピンにいると「ブラウン・アウト」という英語を、疑いもなしに使ってますが、確か停電はブラック・アウトと習った気がします。ネットで調べてみたら、Brown-Outとは、停電の意味もあるものの、第一義には電力節約のための電力低下という、技術用語らしい。

多分以前は、本当に電力不足からの停電が多く、しょっちゅう言ってるうちに、停電全般を指すようになったと推測。この手の、和製英語ならぬ「比」製英語は、よく耳にします。トラフィック(Traffic 交通)が一語で「渋滞」とか、他の英語圏ではあまり聞かないブレッド・ウィナー(Bread Winner 一家の稼ぎ頭)とか。

我が家のメイドさんは、何故かセイム(Same 同じ)を、セイム・セイムと繰り返し。これはフィリピノ語やイロンゴ語では、サリサリ・ストア(雑貨屋)、ダコダコ(大きい)、ガマイガマイ(小さい)などのように、繰り返し音が多いので、英語を話しても、その癖が出ちゃうんでしょう。

ということで、今日は、フィリピンの田舎暮らしあるあるの、ブラウン・アウトについてのお話でした。


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