2018年4月11日水曜日

ギマラスのお宿はマンゴー農園


前回の続きで、またまたギマラス観光の投稿です。

今回の旅のハイライトは、何と言っても宿泊先。この旅行全体が、それほど期待していなかったけれど、中でもホテルはまったく期待値ゼロ。フィリピンでは、かなりお高い場所でも、水周り・電気系統やら清掃がイマイチやら、小さなトラブルがあるのは当然。変に期待すると、大抵がっかりさせられます。

ところが今回だけは、例外中の例外。ゼロに対して、エネルギー充填120パーセントでした。(また、分かりにく表現ですみません。気になる人は、宇宙戦艦ヤマトのDVDを観てください)

アイランド・ホッピング(島巡り)を終えて、ギマラス本島の船着場ブエナ・ビスタから、車で走ること約20分。すごく豪勢なサブディビジョンのゲート風な入り口に到着しました。守衛さんらしきオっちゃんは、ガードにありがちな硬い表情ではなく、にこやかに門扉を開けてお出迎え。敬礼のポーズが、子供がふざけているみたい。


左右にギマラス名物のマンゴーの木々が並ぶのを見ながら、結構長いアプローチが終わった先に、簡素ながら洒落た建物が。ホテルというよりも、大富豪の別荘みたいな佇まい。私たちの他に、滞在客らしき人は誰もいません。




ここはファティマ農園。ファティマとは、ポルトガルの小さな町の名前で、20世紀初頭、この地の子供3人の前に聖母マリアが現れ、三つのメッセージを残しました。その三つ目がのちに「ファティマ第三の予言」と呼ばれ、今でもその内容は秘匿されたままだ、とも言われています。その他にも、多くの人に幻視をもたらしたり、水源のない場所に湧き水が出たりして、バチカンもこれを奇跡と公認。

こんな名前を農園に付けるぐらいなので、オーナーはよほど敬虔なカトリック信者。敷地内には、本物の真珠で飾られ、強化ガラスのケースに入ったマリア像が安置されているし、磔刑に処せられるまでイエスの姿を、15の場面で描写した群像があったり。(十字架の道行き




そういう宗教的な装飾もさることながら、とにかく清潔で、園庭の隅々まで手入れが行き届いている。ホテルのスタッフ...というより、古風に使用人と呼びたくなるような人々は、みんなフレンドリー。営業用ではない素朴な笑顔は、最初の守衛さんだけではありませんでした。




実はこのファティマ農園、宿泊施設としては、まだ営業認可を申請中で、宣伝も何もしていません。今回の旅行の企画者にして、家内の学生時代からの親友グロリアの、個人的な伝で紹介してもらったとのこと。道理で他にお客さんがいないわけだ。

オーナーは昔から何代も続く、フィリピンではよくある大地主かと思ったら、一代で資産を築いた叩き上げ。奥さんが日本人で、その実家からの支援もあったそうです。そのせいか、いくつかの客室には、本物の畳が敷かれてあったり。


スタッフ全員、素朴なオっちゃん・オバちゃん、というわけでもなく、コンシェルジェ役の女性は、とても都会的に洗練された美女。こういう人を雇うあたり、ここのオーナーはタダ者ではない。



そして案内された客室は、「口」の字の間取りでパティオを配したメイン・パビリオンの中の一つ。特別な設備はないけれど、農園全体の印象と同じく、シンプルで清潔。水もちゃんと流れるし、お湯も出る。水圧も十分で申し分なし。唯一、Wi-Fiがなく、シグナルも微弱でネットが繋がらないことだけが難点。まだソフトオープンだし、これは仕方ないか。



そういうわけで、もしギマラスに来ることがあったら、またここに泊まりたい。できたら1週間ぐらい滞在したいなぁ。もちろんその時は、本格的に営業を開始しているでしょうから、広大な敷地を貸し切り気分にはならないでしょうけど。


プールも独占状態




園内の小高い丘にある
見晴らしいのいいカフェ


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