2019年4月28日日曜日
10連休のインパクト
今年は天皇の生前退位と、新天皇の即位という特別な行事で、日本は10連休なんだそうですね。ネットの記事を見ているだけでも、かなり前から、10連休をいかに過ごすか、どこへ行くかと、ずいぶんとざわついてました。
私が日本に住んで働いていた頃、図体のデカい会社に所属していたこともあり、9〜10連休は珍しくなかった。こう書くと、各方面から反感を買いそう。
私が勤めていたのは、某電気製品メーカー。1980〜90年代の前半ぐらいまでは、海外生産が進んだとは言え、まだ相当な規模の工場が国内で稼働していました。休日の基本はこの工場労働。要するに生産ラインの効率的な運用が最優先。
飛び石連休だからと、日替わりで動かしたり止めたりは、非効率的。なので、一斉年休や特別休日を設けて、ゴールデンウィーク、盆休み、年末年始は、無理やりにでも1週間以上の連休にしてしまう方が経費の節約になるという理屈。
ところが、工場は全部海外に出て行って、オフィスワーカーばかりなのに、この古い慣習が続いたのはご存知の通り。こうなると、形骸化した休みのフレームを守るためだけに、連休中は下請けさんに仕事を丸投げ。盆暮れでも中小企業は休めないという、よくある話になってしまうわけです。
これだけインターネットが普及して、多くの職種・職場で、在宅勤務やフレックスタイムも導入できるんだから、別に土日とか国民の祝日に縛られず、従業員の都合で変えられるようにすればいいのに。これが本当の「働き方改革」のはずで、労働時間、残業時間に枠を嵌めることじゃないだろうと思います。
そもそも、なんで全員一斉に同じ日程で休もうとするんでしょう。ものすごい混雑の中、必死の形相で新幹線に乗ったり、行列に並ぶためのようなテーマパークに出かけたり。昔から不思議で仕方ありません。
それもかつての日本や、今のフィリピンのように、遠方に離れて暮らす、家族や親戚が年に数回集まる、とか言うのならともかく、義理親には会いたくないと、大量の恨みつらみがネットに投稿されるご時世。現代日本人の休み方は、「みんなで不幸になりましょう」キャンペーンにしか見えない。
ちなみに来月、私たち家族は、移住後7年目にして、初めて家族3人で同時に一時帰国をします。そのために家内は、勤め先のフィリピン教育省を2週間お休み。手続きには手間がかかったようですが、別にルール違反でもなく、日本のような「空気を読め」プレッシャーは皆無。
もうそろそろ日本も、周囲と違う日に休むのは当たり前に、また、長時間労働より、他人より早く仕事を終わらせることに価値を見出す社会になっても、良さそうな時代なんですけどね。10連休程度で大騒ぎするのは、ちょっと情けない気がします。
ラベル:
日本の話題
場所:
フィリピン シライ市
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