2013年12月17日火曜日

フィリピンの馬積み

馬積み、馬目地とも言う、ブロックやレンガの積み方の話です。今、我が家の建築現場ではブロック積みの作業が真っ盛り。以前も書きましたが、こちらでは鉄筋コンクリートの建物の場合、小規模な個人住宅でも高層ビルでも、柱と梁以外はほぼ全部コンクリート・ブロック積んで、上から塗り籠めてしまいます。


その積み方が、日本ではあんまり見たことがない、ブロックを左右にずらして積み上げる「馬積み」がとても多い。目地がキレイに通っていれば、それなりに美しいのでしょうけど...。


素人目には上下に目地を通す、日本で一般的な「芋積み」よりも強度がありそうですが、馬積みにすると鉄筋を上下に通せないので、弱くなるそうです。実際、この前の台風では、傾いたり倒れたりしたブロック塀をよく見かけました。私の家では、現場監督が日本人の父なので、当然のように芋積みでやってますが、実は当初、大工さんから少し異論が。


フィリピンでは馬積みが当たり前で、それでないといろいろ問題があるとのこと。しかし、何が問題なのかを問いただしても「昔からそうしている」の一点張り。結局、そこは押し通して、積み方も父が大工さんに伝授しました。出来映えは日本の職人さんレベルにはほど遠いものの、近所で見かけるブロック塀より、よほどよくできてます。


しかし、取りあえず基礎部分はこれで完成させて、上から早速塗り籠めてしまいました。絶対この方が強いと分かっていても、あんまりおおっぴらにするのも何となく憚られたからです。

ここから先は、窓や扉があって最初から芋積みで通すのは無理なので、馬積みにしようか?と父と話してます。意外なところで日比建築慣習の相違が露呈した先週でした。


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