2017年11月21日火曜日

ラーメン vs カレー @フィリピン

フィリピンでは、空前の日式ラーメンのブームなんだそうです。と、少々距離を置いた書き方をしたのは、正確に言うとマニラ首都圏でのことだから。周辺の街も含めると2000万人の大人口を擁する地域で、フィリピン全人口の1/5が住んでいるし、日本の東京と同様、国内への情報発信の拠点なので、間違いでもないんですが。

ネットで調べただけでも、マニラに店を出している日系のラーメンレストランは、「凪」「一風堂」「三ツ矢堂製麺」「優勝軒」「ラーメン山頭火」「一康流」「烏骨鶏ラーメン 龍」「らあめん大翔」「吉虎」「吉田製麺」などなど。

ラーメン専門ではないけれど、大阪王将やフィリピン系の来々軒なども含めると、日本スタイルで、それなりにちゃんとした味のラーメンをフィリピンで食べられる店は、相当な数になっています。そして、その勢いは首都圏だけでなく、このネグロスまで波及。約1年前に、西ネグロスの州都バコロドにある巨大ショッピングモール内に、一康流が進出。

マニラやセブに比べるとネグロスでは、まだまだ数少ない、日本人が食べても違和感のない日本食レストラン。しかもラーメンに関しては、私の知る限りこの一康流だけ。月に一度ぐらいは、家族で食べにいってます。今のところ味が落ちたり、潰れそうな気配はありません。


バコロドの一康流にて

そんなラーメンブームの熱気に比べると、同じように、現代日本人の国民食と呼ばれるカレーは、かなり後手に回っている感じ。私はどちらかと言うと、ラーメンよりもカレー派。ネグロスでは、セーブモアやロビンソンズ、スーパーメトロなど、輸入食材を扱うスーパーでは、ゴールデンカレーなどの日本製ルーが入手できて、移住してからも「週末カレー」と称して、ほぼ毎週土日には自宅でカレーを作っているほど。

家で作るカレーは、たまに来る日本人のお客さんだけではなく、家内の親戚や友達にも大人気。つまり日式カレーは、フィリピン人にも十分受け入れられるポテンシャルがあるということ。ライスと一緒に食べるところなんて、まさにフィリピンスタイルとも言えます。



自作の週末カレー

最近では、マニラにカレー専門店のCoCo壱番屋が進出し、すでに7店舗が営業中なんだとか。他にも何店かカレーレストランはあるようです。それでも知り合いのフィリピン人に聞くと、ラーメンを知らない人は滅多にいないけれど、インド料理ではない日式カレーについて、ラーメン並の知識がある人は少ない。

これはそれぞれの母体となった中華料理とインド料理の、フィリピンでの浸透度の差なんでしょうか? フィリピン料理には、パンシット・カントン(焼きそば)や、チョプスイ(八宝菜)など、明らかにルーツが中華にあるものがいくらでもあります。バッチョイという、ほぼラーメンそのまんまの料理まで。

ところが、インド料理となると、あまり思い浮かびません。第一、香辛料をたっぷり効かせたような味付けが、どうもフィリピンではあまり一般受けしない。インド系の住民は、結構いるんですけどね。

実はフィリピン移住直後に、本気で小さなカレーレストランができないかと、考えたこともあります。でも真面目に原価計算してみて、よほど価格を上げるか相当手広くやらないと、とても満足な利益は出そうになく、早々に諦めてしまいました。そもそもシライは田舎過ぎて、集客が難しい。

ということで、ネグロス島のレストランで、本格的な日式カレーに出会える日はまだまだ先になりそうです。


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