2018年8月19日日曜日

我が街初の日本食レストラン

遂に、こんな日が来ましたね。フィリピン・ネグロス島の人口12万人の地方都市、我が街シライにオープンした、日本食レストレンに行って参りました。

と大袈裟に言うほどの店では全然ありません。場所は、息子の通う小学校の裏手で、人通りも少なく、普段はトライシクル(オート輪タク)の運転手さんが、椰子の木陰で昼寝をしているような裏通り。

家内からその話を聞いた時に思い浮かんだのは、そう言えばその辺りに、バッチョイ(フィリピン式のラーメン)を1杯25ペソ(約60円)で売ってる、トロトロみたいな店があったなぁということ。息子の小学校に行く時は、大抵その前を通るので知っていました。ただ、最近はその店も閉めてたはず。

ロケーションからして、大したこともないだろうと、何となく忘れていた日曜日。教会のミサが終わったあと、いつもは私が担当する昼食の支度を家内に頼んだら、よほど面倒だったらしく「そうだ、新しいジャパニーズ・レストランへ行こう!」となりました。

やっぱり私が思っていた通りの場所で、店構えも想像通り。かなり大きな家の、乗用車3〜4台は駐車できそうなガレージ。そこを適当に改造して、小さなトイレを付けた程度の簡易店舗。半屋外の開放的なスペースに椅子とテーブルが置かれ、焼肉がメインということらしく、各テーブルにカセットコンロが一つづつ。



店の名前が「Kobe Yakiniku House」(神戸焼肉ハウス?)なんだそうです。

お昼にしては、少し早めの時間帯だったので、お客さんは他にいません。メニューには写真もなく、アルファベットで「Yakiniku」とか「Gyoza」の文字が並びます。店名のルビには「コビ・ヤキニク・ホス」と、なんでこうなるのか分からないカタカナも。

若干の後悔を胸に秘めつつ、「ピュア・ビーフ」と説明書きのある焼肉、餃子2人前(合計10個)、エビフライにチキンカツを注文。さてどんなのが出て来るか。ツッコミ倒してやろうと待ち構えておりました。

意外に早くできた餃子を皮切りに、お肉も料理も次々とテーブルに並びます。嬉しかったのは、ピッチャー丸ごと麦茶がサービス。これは、オーナーが日本人か、少なくとも日本で暮らしたことのある人が、アドバイスしているな。


「ピュア・ビーフ」は、地元のお肉なので、神戸牛とは比べものにならないけれど、タレはちょっとピリっとしていて、一応焼肉のタレと呼べるレベル。日本食(というか韓国料理?)と思わなければ、問題なく食べられます。餃子も、外見さえ目をつぶれば、普通に餃子の味。5つで40ペソ(約100円)は、リーズナブル。



店のあちこちには、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「また来てください」など、日本語とアルファベット、加えて英語での意味表記があったり、フィリピンに住む日本人のインテリアにありがちな、日本人形が飾ってあったり。



ウエイトレス(というか、普段着のオバちゃん)は、割とまとまった日本語を話します。オーナーとその息子さんも日本経験があり、そして親戚の旦那さんが日本人。つまり、日本シンパの家族が、大好きな日本食で商売をしようと思い立ったんでしょう。

それはともかく、味付け・盛り付けに、相当ローカルな解釈が加わっていて、日本食と呼ぶには躊躇すべき内容ながら、家族3人が満腹になって、締めて支払いが410ペソ(1000円足らず)のコストパフォーマンスを勘案すれば、十分許せます。

問題は、日本人なんて数えるほどしかいないシライ市内。わざわざ市外からお客さんが来るほどとも思えないので、この味が、どれだけシライノン(シライっ子)の口に合うか。そうこうしているうちに、比較的身なりもキチンとした、家族連れが数組。悪くない感じです。

家内は及第点を出したようで、職場の同僚にもお勧めしようとのこと。曲りなりにも、せっかく開店した日本食レストランなので、なんとかビジネスとして軌道に乗ったらいいですね。次は巻き寿司(のようなもの)を頼んでみましょう。


「神戸サウナ&スパ」と印刷された「壱億円札」
が貼ってありました。


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