2018年7月9日月曜日

フィリピンから英語教師を呼ぼう


3回連続の外国語習得についての投稿です。
今日のテーマは、わざわざ外国に住まなくても、外国語の習得はできるというお話。

私にしても、働き始めて業務上の必要から英会話を本気で学ぶ前は、ある程度の会話力は、アメリカやイギリス、オーストラリアなど、英語を母語にする人がいっぱいの場所に引っ越さなければ、身につかないだろうと思い込んでました。

今考えてみれば、これは日本の悪しき英語教育による一種の洗脳。英語に限らず、本来なら好きな人には面白くて堪らないはずの学問でも、徹底的に暗記モノに変換して、味も素っ気もない事務仕事みたいにした結果。

私が高校生だった頃は、宝塚歌劇にもなった「ベルサイユのばら」が大流行り。世界史でフランス革命についての試験の時だけ、ベルばらファンの女の子たちの得点が異常に高く、先生が苦笑いしてたことがあります。

つまり、興味が持てる内容や好きな事柄だったら、誰だって自発的に勉強するものなんですよ。なので、このブログで何度も指摘しているように、英語教師をネイティブか、それに準じる人にして、時間中だけは日本語禁止の会話中心にすれば、ものの半年もしないうちに、多くの生徒が普通に喋るし聞けるようになるのは間違いなし。なぜなら、授業が面白くなるから。

ただし、これをやろうとすると、先生は外国籍の人が増えるだろうし、最低でも生徒20人に教師1人ぐらいの構成にしないと、全員の発言機会を設けるのは難しい。何より、先生の質。これは米英風の発音ができるとかの意味ではなく、生徒を飽きさせない、インストラクターとしての資質をちゃんと備えていることが必須条件。

当然ペーパーテストだけでは採点できず、TOEICのような、聞き取り能力も同時に問う内容にせざるを得ない。要するに手間も金もかかる。だからいつまでも教育方法は変わらないんでしょうね。

逆に言うと、そんな環境を整えれば、わざわざ外国に住まなくても、十分言葉の習得はできるということ。早い話が、最寄り駅前にある英会話学校に行けばいい。最近なら、ネットでオンラインレッスンも受けられる。

でもそれでは続かないという人、それは元々、外国語を身につける差し迫った必要がないから。何となく英語が喋れたらカッコいい、ぐらいの動機だからそうなる。半年後に、仕事の都合で海外駐在、なんてことになったら、多分目の色が変わると思います。あるいは好きになった異性が、日本語が分からない人という状況ならば、必死になって勉強するでしょう。

もっと言えば、子供をインターナショナルスクールに入れる金があるんだったら、フィリピン人の家庭教師を雇えばいい。ホステスを偽装結婚までして日本に連れてくる人がいるぐらいなので、合法的に、ちゃんと教師の資格を持ったチューターをフィリピンから招聘するのは、ずっと簡単なはず。

看護士や家政婦もいいけれど、フィリピン人英語教師を呼ぶことにはもっと力をいれるべき。すでにビジネスとして立ち上げている業者もあるし、日本政府の支援で外国青年招致事業の名の下に、一昨年(2016年)には、28人のフィリピン人教師が日本の小中学校に派遣されました。

ただし学校の場合は、前述のように授業スタイルを変えないと、いくら優秀なフィリピン人を呼んできても無駄。相変わらずメインは日本人教師で、和訳主体の教え方では何の効果も期待できない。

ということで、戦後だけでも70年以上、ひたすら外国語コンプレックスを生み出してきただけの、日本の不毛な英語教育が、いい加減に変わらないものかと、切に願う次第です。


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