2019年3月20日水曜日

私的フィリピン美女図鑑 人造美女キカイダー


前々回から前回のフィリピン美女図鑑は、ずいぶんと間隔が空きました。それを挽回するというわけでもないけれど、今回は2週間で新作投稿です。

今日のお題は、アンドロイド美女。アンドロドやサイボーグといった、人間の姿を模した機械、あるいは半機械化された人間のイメージが登場したのは、私の知る限り、1927年(昭和2年)のドイツ映画「メトロポリス」での、女性型アンドロイド、マリアが最初じゃないかと思います。


出典:San Francisco 

白黒サイレントながら、半世紀は時代をぶっ跳んだ、強烈なビジュアル・インパクトで、その後、各分野のアーティスに多大なインスピレーションを与えました。1984年には、音楽プロデューサーのジョルジオ・モルダーによって再編集と新しいサウンド・トラックが付加されたバージョンが公開。大学生だった私は映画館で鑑賞。今は亡きフレディー・マーキュリーの主題曲が入った、CDも購入しました。

ちなみに、このマリアの姿が、スター・ウォーズのC3POに、ほとんどデッドコピーのレベルで転用されたのは、有名な話。



それ以降ではずっと時代が下って、ユル・ブリナーがガンマンの姿をしたロボットを演じた、ハリウッド映画の「ウェスト・ワールド」(1973年)や、主演のリンゼイ・ワーグナーが日本でも大人気を博した「地上最強の美女 バイオニック・ジェミー」(1976年)が、白眉でしょう。



ところが、この分野では、日本のコミックの方が圧倒的に進んでいたようです。何と言っても手塚治虫さんの「鉄腕アトム」の存在感は抜群で、初出が1952年(昭和27年)というから驚き。


出典:CNET

そこから現在の日本アニメ全盛に至るまで、平井和正さん原作・桑田二郎さん作画の「エイトマン」(1963年 / 昭和38年)、数年前にも新作アニメが作られた、石ノ森章太郎さんの「サイボーグ009」(初出1964年 / 昭和39年)、松本零士さんの「セクサロイド」(初出1968年 / 昭和43年)、以前にこのブログでも取り上げた、永井豪さんの「キューティハニー」(初出1973年 / 昭和48年)などなど、枚挙に暇なし。



比較的最近では、士郎正宗さん原作で、1995年に押井守さんが監督した映画「攻殻機動隊」が、世界的にヒットし、今まさに公開中の、ジェームス・キャメロンさん製作の「アリータ」は、1990年から連載された、木城ゆきとさんの「銃夢(Gunnm)」が原作。


出典:Fox Movies

コミックや映像作品以外で、ホンダ技研のアシモ、ソニーのアイボが、日本から発信されたのは、偶然ではないでしょう。また、日本のオリエント工業が、恐ろしいほど精巧に女性の身体を再現した「ラブ・ドール」を創出したのも、根っこは同じなんじゃないかと思うぐらい。

そんな、アンドロイド・サイボーグのイメージの中でも、私にとって、一番印象的な造形だったのが石ノ森章太郎さんの「人造人間キカイダー」(初出1972年 / 昭和47年)のジロー。

良心回路が不完全で、未完成のまま誕生した「悩めるヒーロー」という設定が、キカイダーの外観にも表現されているのが凄い。主役が左右非対称で色が違うって、ちょっと考えつかないアイデアですよ。しかも、未完の左半身には、部分的に機械が見えている。

今では、こうした人間+機械のハイブリッドな姿は、映画「ターミネーター」「AI」で見られるように、リアルな映像化が可能ですが、70年代日本の実写版テレビ番組では、ずいぶんと苦労してましたね。やっぱり石ノ森さんの発想は、ちょっと早すぎたのかも知れません。

と、いつもにも増して、長い前振りを延々と書いてしまいました。要するに、キカイダーをリアルに、しかも女性型アンドロイドとして描こうというのが、というのが私の目標。

とは言え「美女図鑑」なので、あまりメカニック的になりすぎないよう、女性的な魅力をできるだけ残したい気持ちもありました。なので、右半分の表情は人間そのままで、長い黒髪も。メカの露出は、ほぼオリジナルのキカイダーに沿って、頭部以外、チラっと見える程度に抑えました。


ただ、ここまで要素を詰め込むと、フィリピン美女かどうか、よく分からなくなっちゃいますね。


過去の「私的フィリピン美女図鑑」は、こちら。

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