2018年6月26日火曜日

いとこ同士も恋愛禁止


もう辞めちゃいましたが、メイドのジャジャの親戚が、意外なところで私の知り合いと繋がっていたという投稿をしました。今日はそれに関連したお話。

兄弟姉妹が3人以上なんてザラで、5人10人と、猿飛佐助の分身の術レベルも珍しくないフィリピン。(意味分からん若い人は、白土三平さん原作のアニメ「サスケ」のテーマソングをYouTubeで探してください)

当然いとこも何十人。最近は親戚付き合いが、昔に比べて希薄になっている日本(特に都市部)と違い、何かと言うと「リ・ユニオン」と称して、親類・縁者が集まる。いとこどころか、又いとこぐらいになっても、頻繁に顔を合わせる機会がある。部外者からすれば、どこまで遠い親戚と付き合うのかと溜息が出るほど。

実は私、父が7人、母が5人もの兄弟姉妹がいるので、父方・母方合わせて、30人以上のいとこがいます。私が中学生ぐらいまでは、冠婚葬祭でよく招集がかかったもの。面白いもので、これだけ近い遺伝子の順列組み合わせがあると、いとこ同士でもそっくりな子が。

私は男ばかり3人兄弟で、母方の祖父母にとっての初孫。時々従妹から「お兄ちゃん」などと呼ばれると、慣れないせいでちょっとドキっとしたり。大人になってから久しぶりに再会した時など、あんまり美人になってたもんで、驚くこともしばしば。

日本ならば、いとこ同士の婚姻は、法的に問題がないので、従妹にクラっときてもインセスト・タブーに触れることにはならない。「いとこ同士は蜜の味」とか「鴨の味」などと、少々生々しい格言もあるぐらい。

ところがフィリピンでは、いとこに恋愛感情を抱くなんて、想像しただけも気持ち悪い、となってしまうらしい。もし性的な関係になってしまったら完璧な近親相姦。法的にもアウトだし、結婚しようにも、まずカトリック教会で挙式を拒絶されてしまいます。

さらには又いとこ(親がいとこ同士)でも婚姻は避けるのが普通。家内によると、そういう例もなくはないけれど、結婚式はせずに、ひっそり暮らすものなんだそうな。

聞くところによると、韓国は近親だけなく、同姓同本不婚、つまり同じ出身地(本貫)の同姓だと、親戚関係がなくても結婚ができないという厳しさ。さらに日本に比べると、姓の数が少なく、ほとんどの人が、金・李・朴・崔・鄭の五大姓を名乗っているので、好きになっても夫婦になれないケースが、さぞ多いだろうと思われます。

2005年に同姓同本の婚姻は、民法の改正で合法となったそうですが、李氏朝鮮の時代から続く慣習なので、いまでもタブー視される傾向が強いとのこと。

韓国ほどではないにしても、日本に比べるとインセスト・タブーの範囲が広いフィリピン。しかもやたら親戚が多いとなると、知らない間に恋愛関係になってしまう悲劇も、結構あるんじゃないでしょうか。


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