出典:GIRLY DROP
しかし大阪府下では、震度6以上の揺れは、戦国末期1596年の慶長伏見地震以来と言いうし、長時間の広域停電被害が出た台風は、1961年(昭和36年)の第二室戸台風が最後。人生初めてのことで、ずいぶん戸惑った方もいただろうと思います。
ところがここネグロスでは、地震や台風がなくても、これは日常茶飯事。そもそもガスは、タンクに入ったものを買ってくるシステム。停電なんて、平均すると1ヶ月に1回以上の朝から夕方まで10時間ぐらいの計画停電。水道に至っては、正常でも水圧が低く、出かける前の朝シャンタイムには、やたらと出が悪くなったり断水したり。
我が家の場合、あまりの停電頻発に根をあげて、自宅を建ててから1年後にディーゼル式発電機を購入。満タンで24時間は運転できるので、オイルの買い置きさえあれば、大抵の停電は大丈夫。エンジン音はうるさいですが。
そして水。通常なら丸1日以上の使用量の水を貯められるタンクと、電動式コンプレッサーを設置しているので、日本国内と遜色のない水圧と、断水のない生活。
忘れてはならないのが飲料水。フィリピンでは最初から水道水を直接飲んだり、煮炊きに使ったりできないので、20キロぐらい入るポリタンク入れてに、近所の水屋さんから買ってくるのが一般的。いつも「非常時」みたいなものです。我が家では、これを4つ常備してローテーション。
とは言っても、フィリピン移住後の最初の1年は、停電にも断水にも無防備。さらには発電機やコンプレッサーの故障もあるので、充電式の照明やろうそく、貯水用の大型ポリバケツに手桶などの備えは怠りません。特に断水時のトイレ使用は、知らず知らずのうちに、ずいぶん訓練させられました。
大阪の地震の後、ネット上で「トイレの水の流し方」みたいな記事がシェアされ、タンクに水を入れるという間違った情報が拡散したり。それを優越感に浸りながら眺めていた、フィリピン在住の日本人も多かったようです。
「大きめのバケツで一気に流す」のは初心者で、上級者になると、手桶で「大」をきれいに流し切るテクニックを誇ります。さすがに私はそこまでは無理ながら、中ぐらいのバケツなら余裕で後始末可能。
こんな具合に、日本人は恵まれ過ぎてすっかり脆弱になった、と嫌味ったらしく言いたくなるところですが、こういう対処方法で乗り切れるのも、せいぜい1週間程度。幸い、シライではそんな体験はまだないものの、ちょっと規模の大きな災害ならば、何週間とか何ヶ月単位で電気・水道が止まるかも知れない。
震度6弱などという大物だと、おそらくネグロスのライフラインは、壊滅的な打撃を受けることは必至。そうなったらガソリンもディーゼルオイルも、瞬く間に品薄になるでしょうから、その時は本格的なサバイバル生活。あんまり想像したくはないですね。
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