2018年6月28日木曜日

断水対応は暮らしの基本


出典:GIRLY DROP

先日の大阪府北部の地震では、多くの世帯で、電気・水道・ガスの供給がストップ。最近の日本では、大規模な災害でもない限り、停電・断水は本当に珍しい。阪神淡路大震災の時、地域によってはライフラインの復旧までかなりの長期間を要しました。神戸・芦屋・西宮・宝塚辺りに住んでいたら、ずいぶんと耐性ができたでしょう。

しかし大阪府下では、震度6以上の揺れは、戦国末期1596年の慶長伏見地震以来と言いうし、長時間の広域停電被害が出た台風は、1961年(昭和36年)の第二室戸台風が最後。人生初めてのことで、ずいぶん戸惑った方もいただろうと思います。

ところがここネグロスでは、地震や台風がなくても、これは日常茶飯事。そもそもガスは、タンクに入ったものを買ってくるシステム。停電なんて、平均すると1ヶ月に1回以上の朝から夕方まで10時間ぐらいの計画停電。水道に至っては、正常でも水圧が低く、出かける前の朝シャンタイムには、やたらと出が悪くなったり断水したり。

我が家の場合、あまりの停電頻発に根をあげて、自宅を建ててから1年後にディーゼル式発電機を購入。満タンで24時間は運転できるので、オイルの買い置きさえあれば、大抵の停電は大丈夫。エンジン音はうるさいですが。

そして水。通常なら丸1日以上の使用量の水を貯められるタンクと、電動式コンプレッサーを設置しているので、日本国内と遜色のない水圧と、断水のない生活。

忘れてはならないのが飲料水。フィリピンでは最初から水道水を直接飲んだり、煮炊きに使ったりできないので、20キロぐらい入るポリタンク入れてに、近所の水屋さんから買ってくるのが一般的。いつも「非常時」みたいなものです。我が家では、これを4つ常備してローテーション。

とは言っても、フィリピン移住後の最初の1年は、停電にも断水にも無防備。さらには発電機やコンプレッサーの故障もあるので、充電式の照明やろうそく、貯水用の大型ポリバケツに手桶などの備えは怠りません。特に断水時のトイレ使用は、知らず知らずのうちに、ずいぶん訓練させられました。

大阪の地震の後、ネット上で「トイレの水の流し方」みたいな記事がシェアされ、タンクに水を入れるという間違った情報が拡散したり。それを優越感に浸りながら眺めていた、フィリピン在住の日本人も多かったようです。

「大きめのバケツで一気に流す」のは初心者で、上級者になると、手桶で「大」をきれいに流し切るテクニックを誇ります。さすがに私はそこまでは無理ながら、中ぐらいのバケツなら余裕で後始末可能。

こんな具合に、日本人は恵まれ過ぎてすっかり脆弱になった、と嫌味ったらしく言いたくなるところですが、こういう対処方法で乗り切れるのも、せいぜい1週間程度。幸い、シライではそんな体験はまだないものの、ちょっと規模の大きな災害ならば、何週間とか何ヶ月単位で電気・水道が止まるかも知れない。

震度6弱などという大物だと、おそらくネグロスのライフラインは、壊滅的な打撃を受けることは必至。そうなったらガソリンもディーゼルオイルも、瞬く間に品薄になるでしょうから、その時は本格的なサバイバル生活。あんまり想像したくはないですね。


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