2018年1月17日水曜日

ネットのお陰のオムライス

フィリピンに限らず、海外に住んで一番切実な問題は、毎日の食事と言い切ってもいいでしょう。若い人でも1週間も外国で過ごせば、大抵の場合、味噌汁や、そば・うどんにカレーなど、日本の味が恋しくなるはず。中高年にもなれば、味覚の順応性が摩耗していて、もう飢餓感のレベルになる。中華料理にしても、本場の中国でも、日本の餃子やラーメンとは別物。それはそれで美味しくても、やっぱりかなり違う。

数週間ぐらいならば、なんとか乗り切れるでしょうが、年単位の生活や、私のように本格的な移住となると、何かしらの対策を考えないといけません。日本人が多い地域、フィリピンならば、マニラ・セブは、日本人オーナーや料理人のいるレストランも、相当な数があります。フィリピン在留邦人の情報交換サイトを覗くと、新しい日本食レストランの情報は、実に早い。

でも、やっぱり高くつくんですよね。安くて便利な場所に日本食レストランがオープンして、大喜びで家族と出かけたら、日本食とは名ばかりの、似ても似つかぬ無国籍料理のような物だったり。日本食に関する悲喜劇は、本当によく耳にします。いよいよ自分で包丁を振るうしかないか。さぁ困った。

ところが今は、ネグロス島の地方都市シライ市内でも、普通にインターネットにアクセスできる。当然のように、クックパッドを始めとする、お料理サイトは日本国内同様に閲覧可能。

実は日本から、和洋中をだいたい網羅したレシピ本を一冊持って来ておりまして、当初はこの本と首っ引きで色々調理してました。でも魚料理となると、材料の欄には「切り身○○グラム」みたいな記述しかない。こっちでは魚というと、公設市場か行商の魚屋さんから、何も加工していない丸々一尾の魚を買うのが普通。

魚をどうやって捌けばいい? となって探したのがYouTube。あるんですよ、三枚の下し方の解説ムービーが。それだけではなく、餃子の包み方やたこ焼きの作り方。何だってあります。それをスマホで見られるのは、実にありがたい。YouTube先生の指導よろしく、今では、卵焼きやオムライスも、かなり美しく作れるようになりました。


家内がメイン・ユーザーのつもりで設計した、我が家のキッチン。カウンターでダイニングと仕切られた調理スペースだけでも8畳ぐらいの広さ。流しは2箇所あって、鶏の丸焼きもできるグリルを設置し、メイドさんと二人で料理しても全然窮屈ではない。

自宅が完成してから4年が経ち、結局このキッチンの主は、私ということに。一昨年からは、家内がフルタイムの仕事を始めて、私がこの家の主夫。まさかこんな状況になるとは、日本にいた頃は想像もできなかった。それが思ったよりも楽しく、毎日クッキングに勤しんでおります。広いキッチンがあって、洗い物は全部引き受けてくれるメイドさんがいれば、当然かも知れません。

それもこれも、インターネットのお陰。紙の本だけでは、ここまで一生懸命にはなっていなかっただろうし、最近では、フィリピンに住んでいる日本人の「本物の主婦」から、料理や食材の情報を頂いたり。まったくいい時代になったものですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿