2018年3月30日金曜日

聖金曜日も店開けてます


私が子供の頃、昭和40年代の日本のお正月。すべての店舗・商業施設が三が日に閉まるのは当たり前でした。なので、大晦日夕刻に市場が店仕舞いする前に、正月用食材を買っておくのが必須。珍しく午前中に買い物が終わって、この年末は余裕かと思ったら、暗くなってから母が「〇〇を忘れとった〜」と、財布を握りしめて八百屋へダッシュ、なんてことも。

イースターを控えて聖週間(Holy Week)に入ったフィリピは、聖水曜日辺りが、ちょうど昔の日本の大晦日みたいな感じ。ほとんどのオフィス、官庁、金融機関がイースター前の仕事納め。市場もスーパーも休暇に突入なので、イースター・パーティのための買い出しは、水曜日が締め切り。



...と思ってたんですよ。隣街の州都バコロドでは、ショッピングモールも休みだし。ところが聖金曜日の今日、シライ市の中心部へ散歩に出かけたら、結構たくさんの店が開いていて、驚きました。

公設市場なんて、閉まってる店の方が少ないぐらい。これは個人経営だからかと、スーパーマーケットも見てみると、2軒が通常営業。しかも肉食は控えるべき聖金曜日なのに、鶏肉料理の専門店、イナサルも開いてる。



全体では、半分ぐらいシャッターが閉まってる感じだし、銀行や両替屋さんはお休み。休日の割には、お客さんも少ないので、まったくいつもの土日と同じというわけではありません。それにしても、やっぱり好景気の影響なんでしょうか。帰宅してフィリピン人の家内に話すと、ちょっと驚いてました。

主夫の立場としてはたいへん便利で、悪いことではないけれど、季節感に乏しいフィリピンでは数少ない、季節の恒例行事が廃れていく気がして少々寂しい。この感覚は、私の故郷、兵庫県尼崎市の最寄り駅前にダイエーがオープンして、正月から買い物ができるようになった時と似てますね。

あれから30年以上経った今、今度は逆の流れて、3が日にちゃんと休む店が現れて、それがお客さんから、好意的に受け止められているらしい。コンビニや牛丼店の24時間営業にも、見直しの動きが。

フィリピンの場合、バブル期の日本とは違い、ネコも杓子も休業日なし、なんてことにはならないだろうとは思います。そもそも労働観が全然違う。それでも、聖週間に仕事をしようという人が、半分ぐらいいるということは、頑張れば生活が良くなると実感し始めた証拠。

大規模な商業施設が建設ラッシュという、分りやすい変化だけでなく、市場で野菜やお肉を売っているような、市井の経営者たちのマインドが変わるいうのは、フィリピン経済が今後さらに発展することの前触れなのかも知れません。


露天商のオバちゃんも頑張ってます


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