出典:Hazard Lab
2ヶ月ほど前、マヨン山の噴火とフィリピンの火山について投稿しました。一時は連日のように噴火の状況が報道されていたマヨン。昨日(2018年3月30日)付けのまにら新聞によると、フィリピン火山地震研究所は、活動が沈静化したとして、警戒レベルが引き下げられ、避難生活を余儀なくされていた、6千人の住民が帰宅したとのこと。
これはたいへん喜ばしいニュースなのですが、まるでそれと入れ違いのように、今度は私たち家族の住むネグロス島の主峰、カンラオンがヤバいとの記事が。
ハザードラボという、防災と災害情報を掲載している日本語サイトが、3月22日付けで伝えたところでは、前述の火山地震研究所が、カンラオンの山体が膨張していると発表。これは最近のマヨン山とよく似た状況で、同様に噴火の恐れがあると警戒を呼びかけました。
カンラオン山はマヨンと違って、有史以来大噴火の記録はなかったそうです。なので、最近までノーマークだったのが、1996年突然の噴火。たまたま登山中だったフィリピン人2名とイギリス人1名が犠牲に。これを機に、監視対象になりました。
カンラオン山は、ネグロス島の中央部のやや北寄りの東西ネグロス州の境に位置。自宅のあるシライ市街地からは南南東の方向、直線距離にしてざっと50キロほど。50キロというと、大阪から和歌山や京都ぐらいで、東京ならば、つくば・鎌倉まで。これを近いと見るか遠いと見るかは微妙なところ。
風向きを調べてみると、今の時期は北からなので、噴火したからと言って、ただちに火山灰や噴石が飛んでくることはなさそうです。しかし、もし規模の大きな爆発があったりしたら、ネグロスの農業や経済に、相当な影響が出るのは避けられないでしょう。
ただ、地元ではこのニュース、あまり深刻に受け止められていない...というか、ほとんど注目されていないようです。英語によるフィリピン国内での情報は見つけられないし、家内は全然知らなかった。
この状況は、2012年に40名以上の死者を出した、ネグロス沖地震のことを思い出させます。ネグロスには地震はないと信じきっていた島民が不意打ちを食らい、地震そのものの被害だけでなく、大津波が来るとデマが流れパニックになったそうです。
人のことは笑えません。関西には大きな地震は来ないと、何の根拠もなく思っていたら、1995年の阪神淡路大震災。あの時ほど狼狽えたことはなかった。近くに火山こそないものの、東南海地震の話もあって、やっと自然災害大国の日本から逃げ出したと思ったのに。
移住して5年。いきなり史上最強台風ヨランダは来るし、隣島セブで大地震もありました。今度は噴火ですか? ちょっと勘弁してくださいよ。
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