2019年10月26日土曜日

私的フィリピン美女図鑑 妖鳥シレーヌ

ゲストハウス建設が、いよいよ完成間近となり、なかなか集中できる時間が取れなくて、いつになく難航した美女図鑑のイラスト。今回のお題は「妖鳥シレーヌ 」。言うまでもなく、永井豪さんの代表作「デビルマン」に登場するキャラクター。

主人公の不動明やデビルマンより人気があるんじゃないかというぐらいで、ウィッキペディアでも、独立した項目になっているほど。ネットで検索すると、画像が出てくる出てくる。アニメだけでなく実写映画にコスプレ、フィギュア。

中には、永井さん自らがセルフパロディ化した「シレーヌちゃん」なる、コミックまでありました。

以下、盛大にデビルマンのネタバレがありますので、ご注意。

原作のコミックを読んだのは、私が小学校の5年か6年ぐらいだったと思います。連載中の雑誌ではなく、友達の家で単行本5巻を一気読み。今にして思えば、よくあの内容を少年誌(少年マガジン)で掲載できたもんだ。

手足は千切れ、血が飛び散る残酷描写に、物語の終わりに人類は滅び、主要なキャラクターはほぼ全滅。不動明の恋人、牧村美樹は、惨殺された上に晒し首になるという、超トラウマ級のストーリー展開。

シレーヌは、「裏切り者」アモン(不動明と合体する前の名前)を抹殺するために現れた最初の刺客。結末を予測させるような、文字通り血みどろの死闘を演じて、立ったまま最期を迎えます。

テレビアニメ版にも出ては来ますが、原作とはまったくの別物。お子様向けにずいぶんと毒気を抜いてあったので、シレーヌの印象もほとんど残っていません。なので、今回の美女図鑑は、アニメでも映画でもない、コミックのイメージを元に描いております。

とは言え、「フィリピン」美女図鑑。やっぱり私なりにアレンジして、フィリピン女性がシレーヌを演じたらという設定は大事にしたい。そこで、オリジナルでは完全に鳥の翼だったところを、頭髪の印象を残したり、手の形状は、ほぼ人のままにしたり。悪魔から、少し人間に引き戻した感じにしてみました。

そして、おっぱい丸出しではSNSでシェアできないので、やや不本意ながらも、隠すべき箇所はそれなりの表現に。実際に描いてみると、そっちの方が妙に生々しくなった気もしますけど。

さて、描き上げてみると、どこかで見たようなポーズ。何となく「サモトラケのニケ」っぽく見える。これは、ギリシャ領サモトラケ島で発見された、翼を持った勝利の女神を象った彫刻。頭部と両腕が失われているにもかかわらず、今にも動きだしそうな迫力で、ギリシャ彫刻の傑作と言われています。

偶然の欠損が、頭部から翼が生えたシレーヌの姿に重なって見えてしまう。ひょっとすると、この独創的なシルエットは、女神ニケから着想を得たのかも?



過去の「私的フィリピン美女図鑑」は、こちら。

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