11月2日 噴煙を上げるカンラオン 出典:Inquirer |
半年ほど前に、爆発的に噴煙を高々と噴き上げ、フィリピン全国レベルの大ニュースとなった、ネグロス島の主峰カンラオン火山。日本の外務省からの注意喚起も出されるほどで、一時は最寄りのシライ・バコロド空港が閉鎖になり、ちょっとヤバいんじゃないかと心配しましたが、ここ最近は平穏を保っておりました。
ところが先月(2024年10月)ごろから、またもや小噴火が頻発。我が家からは50kmの距離があって、煙が見えたりはしないものの、日本の緊急地震警報みたいに、フィリピン火山地震研究所(略称 PHIVOLCS フィボルクス)という所から、全携帯ショートメッセージが配信されます。メイドのグレイスは、これに大音量の着信音をつけているので、多い時など1日に何度も驚かされるハメに。
まぁ同じ島だし、航空便の離発着にも影響大なので、無関心ではいられないけれど、私たちの住むシライ市に直接の被害はないし、何となく遠い場所での出来事のように感じてました。ところが11月の初旬、以前投稿した再就職の件で、バコロド市内に車で出かけた時のこと。朝からお昼前までのミーティングで、事務所前に3時間ほど駐車していたら、愛車のトヨタ・アバンザのフロントグラスにうっすら砂埃。
少し前まで、街中でも未舗装で地面剥き出しの場所がチラホラだったバコロド。さすがに好景気が10年以上も続き、そんな場所も減って、車に砂埃が積もるようなこともなくなったはずが、どうやらこれはカンラオンからの火山灰。
日本でも鹿児島に住んでる人は、日常的な桜島からの降灰を経験しておられるでしょうけど、私は火山が近くにはない、関西出身。40過ぎるまでずっと大阪近辺で暮らし、ほんの1年だけ転勤で横浜に住んで、真っ黒けの地面を見て「これが噂に聞く関東ローム層か!」と感動する程度の火山知らず。あとは子供の頃、観光で浅間山や白根山に行ったぐらい。
なので、実物の火山灰を見るのも触るのもこれが初めて。
書物やテレビ番組では知っていましたが、ものすごく細かい粒子なんですね。まるで日本から持って来て、時々食べ過ぎで世話になる太田胃散みたい。うっすら積もるぐらいなので、事務所からホウキを借りて、チャチャっと車の掃除すればお終いだったけど、これが何十センチも積もったら、屋内にも入ってきて呼吸器系の病気になったりするのも分かります。しかも雨が降ったらどこもかしこも泥だらけ。実際、半年前の大噴火では、付近の農村が泥流のために大被害。
ということで、他人事と思ってたら、シライよりほんの10kmほどカンラオン火山に近いバコロドでは、日々噴火の脅威を感じずにはいられない状況。こうなると、まったく先が読めない自然災害の恐ろしさ。神ならぬ私としては、ひたすら大事にならないことを祈るばかり。
差し当たっては来月、高齢両親の一時帰国と、年明け早々の私のダバオ行きが控えております。どうか往路も復路も無事飛行機が飛びますように。