ハサウェイがよく出来た映画なのは、しばらく前に投稿した通りなのですが、改めて驚いたのがファースト・ガンダム物語の完成度の高さ。これは、ほぼ同時期に制作された「宇宙戦艦ヤマト」にも言えること。最初の設定が堅牢だったので、その後何年も続編が作られたんでしょうね。
ガンダムに出会った時、私は中学生。テレビシリーズの終盤に登場した、インド出身の美少女キャラ「ララァ・スン」は、思春期真っ只中の私に、強烈な印象を残しました。
ニュータイプ(一種の超能力者)としての素養を、地球連邦と敵対するジオン公国のシャア・アズナブル大佐に見出され、軍隊経験もなく、パイロットの訓練も受けないまま、モビル・アーマー(単座の戦闘機みたいなもの)を操縦して、初陣で大戦果を上げたララァ。
人物設定が、1970年代の子供向けアニメとは思えない凝りようで、戦争で両親を失い、幼い弟たちを養うため、高級娼婦として働いていた時にシャアと出会ったのが、ジオンのパイロットなるきっかけ。
もちろん中学生をターゲットにした番組なので、これは後に、製作者の富野由悠季さんが、ガンダムをノベライズした際のストーリー。それにしても当初から、「私のような女を拾ってくださって...。」と、自虐的に語るセリフがあり、大まかには富野さんの頭の中にララァ像が固まってたんでしょうね。
後付けで恐縮ですが、これっていかにもフィリピンでありそうな話。大勢の弟妹を養うために、長姉が外国へ出稼ぎに行ったり、エルミタ近辺のクラブやカラオケ・バーに、売春前提で勤めたり。単にロマンチックで神秘的なだけの美少女ララァが、これを聞いて以降の私には、血の通った身近な存在に感じられるようになりました。
まぁ、女性を天使と娼婦の両極端でしか見られない、馬鹿な男にありがちなメンタリティで恥ずかしながら、そういう複雑さが、キャラクターの魅力だと思えるのも、私がある程度の年齢になったからかも知れません。
ということで、モデルに選んだインド女優のアマラ・ポール嬢(Amala Paul)。アニメのララァと比べると、美少女というより完璧に大人の美女。1991年生まれで、今年(2021年)30歳なんですね。私には、若くして人生の裏街道を知ってしまったララァに、相応しく見えました。実際アマラは、かなりスキャンダラスな役柄も演じているそうです。
フィリピン美女図鑑なのに、生粋のインド女性を描くって反則のような気もしますが、フィリピンにはインド系住民もいるし、そこは平にご容赦を。
過去の「私的フィリピン美女図鑑」は、こちら。
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